56話 ページ9
涼介side
ひ「あっはは!めちゃむすってしてるんだけど!」
あのあと、久しぶりに飲みに行こうってなった。
居酒屋の個室でのんでるとひかりが俺の顔をみて爆笑。
むすっとって言われたってしゃーないじゃんか。
知らない奴といきなり…しかも女だなんて無理だわ…
大「ん?あれ、この女優、歌も歌ってたみたい、ほら」
そう言って動画を見せられる
『Dear、今日の君は明日の君は笑ってますか♪』
せ「何か綺麗な歌声…あれ、泣いてる?」
この人、この歌を歌いながら泣いていた。
その瞬間、何故か六年前のクリスマスイヴを思い出した。
ロミジュリで感情移入して泣いていたAを。
よく見るとこの人はAに似ていて…
Aと同じ名前で活動していた、
名前だけだから同姓同名って訳じゃないんだろうけど…
でも、何故かあった事も無いはずの彼女に惹かれて行く自分がいた。
Aに被せて…
Aはもう随分前に死んだというのに…
俺は今もどこかで彼女を求めている。
それをあった事も無いはずのこの人に彼女を重ねるくらいに…
自分でも重症だな。そう思ってお酒をひと口飲む
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作者名:さくら | 作成日時:2017年11月6日 17時