61話 ページ14
Aside
レコーディング室から出てある場所へ向かって走る
がちゃっとあけ、空を見る
曇り空で不安な雲行きな空が見える。屋上
壁に寄りかかって見ていると自然に出てくる涙
『っ…ダメだなぁ…私…っ…涼介くん見ただけでこんなんじゃ…っ』
涙は止まることもせず、流れ続ける。
何分そうしていたのか分からないけどやがて聞こえてきた声に涙がひっこむ
大「A」
『あっ…大…貴…く…!!?』
大「……は?お前、まさか…」
驚いてる大貴くんをよそに私はふと気づく。
初対面なはずなのに大貴くんのこと大貴くんって呼んじゃった…
大「…おま…葛城…なのか?」
そう言って口元を抑えながら大きい目をさらに大きくして聞いてくる大貴くん
『…ごめんなさい…これには事情があって…』
そう言って大貴くんに全てを話す。持病を治すためあっちに行っていたこと。死んだことにしてもらった理由
大「…なるほどな…涼介に…いや、山田にはこの事言っても?」
そう言った大貴くんに首を振る
『6年も待たせたとか今更すぎるよ…私はまた涼介くんを見れただけでも…皆と会えただけでも…』
良かった。そう思っていたのに…
『私ってやっぱ我儘。大人っぽくなった皆を見て…ほんとうなら私もそこに居たのかなってそう思っちゃっ…』
ポロリポロリと流れ出す涙
大「いいんだよ。我儘で。俺らもAが居なくなって辛かったけど…同じ分、Aも辛かったんだな…」
そう言って俯いてる私の頭に手をポンっと置いてくれる大貴くん。
何かあったら相談乗るから。そう言って鼻の下に指をあてにかっと笑う
ありがとう、大貴君…
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作者名:さくら | 作成日時:2017年11月6日 17時