＃61 ふたりの「おにいちゃん」 ページ16
Sou side
Sou：「まぁ、そういうことです。Aとはいつの日からか遊ばなくなりました。
不思議に思って何回か家を訪ねてみたりしましたが、その家に人が住んでいる気配がなかった。僕には探す手段がなかったんです。Aの名字も知らなかった。
ただ、知っていたのは…天月さん。あなたの本名だけ。」
あ：「え…？」
Sou：「Aは家族のことは口にはしませんでしたが、天月さん。あなたのことはとてもたくさんの事を話してくれました。天月さんのことを慕っていたみたいです。きっと「親代わり」だったんでしょうね。本当に。僕は家の事情は何も知りません。ですがなんとなく良くなかったんだろうなというのはわかりました。
だから、きっと天月さんは、Aの家族なんです。Aの事は見捨てないであげてくださいね。」
あ：「…………Aがそんな風に……」
あ：「…僕からも少し話すよ。Aのこと。僕はいじめの事は知らなかった。ただ、Aの親の仲が悪かったらしいということは聞いていた。
Aは小4の途中から僕の実家に預けられていた。小学校も転校という感じで。
中学生になってから昔の家に戻って一人で生活するようになっていたんだ。僕はほとんど毎日この家に様子を見に来るようにしている。それ以上は僕からは話せないけど…。」
Sou：「そうだったんですね…。」
あ：「Aの様子見に行ってくるね。」
Sou：「分かりました。」
あ：「あ、あと。」
Sou：「何ですか？」
あ：「たまに会いに来てくれないかな？Aに。」
Sou：「え？」
あ：「きっとAも一人でさみしいと思うんだ。それに君「も」Aのおにいちゃんでしょ？」
Sou：「でもAは覚えて…」
あ：「覚えているよ。僕の実家に来てからたくさんSouくんのこと話してくれた。
そして、後悔していた。君に何も言わずに僕のところに来たから。
なんにもAは自分のことを話していなかったかもしれない。いつもは偽りの笑顔だったかもしれない。でも、君の前ではきっと本当に笑っていたと思うよ。
君のこともAには大事な「お兄ちゃん」なんだよ？」
Sou：「……そうですね。分かりました。Aが目覚めるまで待っておきます。そして話します。」
あ：「うん。じゃ様子見てくるね。」
バタン(扉が閉まる音
Sou：「……そっか。「お兄ちゃん」か。」
誰もいない部屋で静かに泣いた。
でも、これが最後の涙。
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夜魔 妖斗(プロフ) - 華奈さん» そーなのかー (2018年11月19日 9時) (
レス) id: 2bdfafb645 (このIDを非表示/違反報告)
華奈(プロフ) - 夜魔 妖斗さん» うん。最近は読むこと減ったけどここで結構読んでる。普通の本も読みたいけどなかなか外に出る機会がなくて図書館にも本屋にも行けなくってね〜。 (2018年11月18日 22時) (レス) id: c708660bae (このIDを非表示/違反報告)
夜魔 妖斗(プロフ) - 華奈さん» そうなんか！！！読書家仲間やな〜〜。 (2018年11月18日 22時) (レス) id: 2bdfafb645 (このIDを非表示/違反報告)
華奈(プロフ) - 夜魔 妖斗さん» そうなんやね！私も本読むの好きで結構一気読みする！ (2018年11月18日 21時) (レス) id: c708660bae (このIDを非表示/違反報告)
夜魔 妖斗(プロフ) - 華奈さん» 僕の読書量なめんといてー。これでもクラス一の読書家なんやからなー！！(^o^) (2018年11月18日 20時) (レス) id: 2bdfafb645 (このIDを非表示/違反報告)
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