道具? ページ13
【○○】
〜これは真昼に出会う少し前の話〜
『何してるの?』
「死んでいったみんなが安らかに眠れるように祈ってるんだ」
『ふぅん。君、弱いくせに私の力を使おうとしないんだもんなぁ…そんなんじゃすぐ死んじゃうよ、君も。死にたくないでしょ?』
「俺は死にたくないわけじゃない。それに…○○は綺麗だ。戦いなんて似合わないよ」
『…私は吸血鬼だよ』
「うん、でも君は女の子だ」
『はぁ……ほんと、頑固。ただの目の保養に使われるのなんて初めて』
「使ってるんじゃない。○○は俺の家族だ」
『道具だよ、サーヴァンプは』
「そんなこと言っちゃダメだ。…○○。もし俺が君に…俺を殺せと頼んだら、殺してくれるのかい?」
『…なんで』
「どうせ死ぬなら君の手がいいんだ。残酷かな?」
『そうだねぇ、私の手を汚せって言ってるんだもん。でも………それが君の望みなら』
「…そうか、俺は○○の家族にはなれなかったか」
『意味わかんない。君は私にどんな答えを求めてたの』
「はは、殴って止めてくれるかなって」
『そんなことするわけないでしょ、私が』
『…バカだなぁ』
ほんとに最後まで私の力を頼らなかった
だから…死んだんだよ、○○
『私は主人の思いのまま。……さぁ、次の主人を探しに行こうか』
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←望め
32人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ストロベリー | 作成日時:2019年10月12日 13時