45.knight ページ47
遅くなってしまいすみません!
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『……え?』
「私は、この広い世界からAちゃんを探し出す為だけに探偵社に入った。元々、この世界にAちゃんが転生していたって云うのは、私達をこの世界に転生させた神様から聞いて知ってたから。私からすれば、Aちゃんと再会出来たらあとはもうどうでも良かった」
『どうでも、良い……? でもっ、暁奈は文ストが大好きで……! この世界に転生したらやりたい事だっていっぱいあったって、……っ』
……言ってたじゃない。
喉元まで出かけたその言葉は、暁奈のその真っ直ぐな瞳に思わず飲み込まれた。
そもそも、前世で私に“このアニメを知らないなんて人生損してるよ”なんて大袈裟な誘い文句を使って文ストを勧めて来たのは暁奈だった。
一緒にアニメを見て、漫画を買って、コラボカフェに行って。
その帰り道ではいつも、暁奈は“文ストの世界に行けたらな”って、まるで切望するかのように呟いていたのを覚えている。
だから暁奈の今の様子は、前世の彼女の姿とはまるで違う。
こんな彼女じゃ、無かったのに。
「──確かに、やりたい事なら溢れるほどあったかもね。でも、それが叶ったからと言って幸せになれるとは限らない……。と言うより単に、私が“幸せ”だと感じるのには条件があるの。“Aちゃんが幸せになっていなければならない”っていう、条件がね?」
『……私が、幸せに……?』
「前に約束したでしょ? Aちゃんが私の
『……っ!』
ただ、守るだけじゃなくて。
私を、 “幸せ”にしてくれるような
……あの頃の約束を、まだ覚えていてくれてたの……?
「一度約束したんだもの。放り出したりなんかしないよ」
暁奈がにっと歯を見せて笑った。
そんな暁奈の様子に、私は呆然とする。
『……何それ……』
それから胸に何かが込み上げてくる感覚に、私は思わず胸を押さえた。
でもそれは間違い無く、熱を帯びていて心地よい何かで。
『……っ』
目元が湿っていく様子を見られたくなくて、私はふい、と顔を背けて呟いた。
『……暁奈ばっかり。格好良すぎ』
すると暁奈はふはっと笑って言う。
「何言ってるの。Aちゃんの方が、何倍も格好良い
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珀惺(プロフ) - 水ガラスさん» ありがとうございます!!執事中の主人公は格好よく書きたかったので、そう言って頂けて嬉しいです……! (2022年9月23日 4時) (レス) id: f325ea4e61 (このIDを非表示/違反報告)
水ガラス - すごい……。面白いです!執事と聞いてどんな感じのだろうかと思っていたら、主人公のお仕事具合がかっこよくてびっくりしました。ぜひ主人公の幸せへの今世を応援したいです! (2022年9月23日 2時) (レス) id: 27a6582a0d (このIDを非表示/違反報告)
珀惺(プロフ) - クロノトさん» ありがとうございます……!これからもそう言って頂けるよう、頑張って投稿していきたいと思います! (2022年9月22日 6時) (レス) id: abe696b439 (このIDを非表示/違反報告)
クロノト(プロフ) - 神作品キタコレ!! (2022年9月21日 21時) (レス) id: 3be08e9739 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:珀惺 | 作成日時:2022年3月30日 22時