33.acquaintance ページ35
注意!
今回、新キャラ出てきます(悪役ではありません)。
相変わらずのオリキャラです。是非名前を設定してみてください!
──────────
『私的には、第一に医療や街の治安維持に興味がございます。最も人々との関わりがあるイメージと云いますか』
「──成程な」
万年筆を取り出し、何やら高級そうな手帳に書き込みを始めた。
『……』
……何だろう。
私の為に一枚あたり何十円もしそうな手帳を消費していると思うと、何となく申し訳ないような……。
「幾つか当てがある。良ければ斡旋しよう。横浜市内の仕事先でも構わぬか」
『え、えぇ。場所なら何処でも……』
「なら良い。後ほど確認を取っておこう」
……否、色々と凄い。
さっさと決まってしまった。
仕事が早すぎて血の気が引いたのが自分でも分かる。まぁ私自身の希望は通ったみたいだし何でも良いか……。
──コンコン。
「入れ」
「失礼します」
ノック音が鳴り、彼が返答すると、事務員の女性が入って来た。
それから、彼に何かを耳打ちする。
それに対し、彼は一つ頷くと、其の儘立ち上がった。
「すまない。急用が入ってな。一先ず今日はこの辺で良いだろうか」
『ええ、構いません』
「再度連絡をしよう。では、失礼する」
『はい』
彼が去って行くと、先程の事務員さんが申し訳なさそうに「ご迷惑をお掛けしまして、誠に申し訳ございません」と深く頭を下げた。
私は慌てて『いえ、気にしないでください』と返す。
『探偵社もお忙しい中、態々私の為に貴重なお時間を割いて頂き、こちらこそ申し訳ありません。改めて御礼申し上げます』
「いえ、そんな……。こちらこそ御丁寧に有難うございます」
お送りします、と云われ、私は『有難うございます』と返し、それから立ち上がった。
◇◆◇
エレベーターから降りると、そこには探偵のような風貌をした青年と、桃色の髪色をした少女がいた。
「乱歩さんと暁奈さん。お帰りなさい。駄菓子は買えましたか?」
事務員さんが話しかけると、乱歩さんと呼ばれた青年が「まあね!」と答えた。
「あ、綺羅子さんはお見送りですか?」
「えぇ、社長のお客様でして」
すると、桃色の髪をした美少女が「あ、なら」と声を上げた。
「私がお見送りします!」
「え? ですが……」
そう困惑の声が上がるも、彼女はにっこりと笑って続けた。
「大丈夫です! 私とこの子、知り合いですから」
106人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
珀惺(プロフ) - 水ガラスさん» ありがとうございます!!執事中の主人公は格好よく書きたかったので、そう言って頂けて嬉しいです……! (2022年9月23日 4時) (レス) id: f325ea4e61 (このIDを非表示/違反報告)
水ガラス - すごい……。面白いです!執事と聞いてどんな感じのだろうかと思っていたら、主人公のお仕事具合がかっこよくてびっくりしました。ぜひ主人公の幸せへの今世を応援したいです! (2022年9月23日 2時) (レス) id: 27a6582a0d (このIDを非表示/違反報告)
珀惺(プロフ) - クロノトさん» ありがとうございます……!これからもそう言って頂けるよう、頑張って投稿していきたいと思います! (2022年9月22日 6時) (レス) id: abe696b439 (このIDを非表示/違反報告)
クロノト(プロフ) - 神作品キタコレ!! (2022年9月21日 21時) (レス) id: 3be08e9739 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:珀惺 | 作成日時:2022年3月30日 22時