13.慢心 ページ15
キラキラと煌めくシャンデリアの下、賑やかな話し声や軽やかな音楽が空間を支配している。
乾杯も終わり、旦那様に挨拶をしに行こうとすると、あっという間に多くのメイドさん達に囲まれた。
｢本当にコハルさんですか！？ 格好良すぎません！？｣
｢ほんとそれ！ 本当は男性とかじゃないんですか？｣
｢眼福すぎる……！ 抱いてください！｣
『……』
うん、予想通り。
さっきのメイドさん達の反応から、ダイニングルームに入った瞬間、こうなるだろうと自然に予想はついていた。
でも大丈夫かと聞かれれば大丈夫では無い。
もう一度言います、大丈夫では無いんです。
なので助けてください。
ていうか何なの特に最後。
新しい扉開いてない？ 大丈夫？
助けて、と視線で旦那様達に視線を向けるも、ふい、とすぐに逸らされた。
『……あんの成金が』
しまった、口が滑った。
日頃の憤怒が……以下略。
｢きゃあっ！ イケメンが怒ってる！｣
｢格好良いです、コハルさんっ｣
『……否さ、君達ね……』
その色めき立つ沸点どこにあるの、と聞こうとすると、不意に袖を引かれたのを感じた。
振り向くと、お嬢様が上目遣いで小さく手招きしている。
『お嬢様？ どうなさいました？』
｢ごめんなさい、ちょっと来てくれる？｣
お嬢様が私を見兼ねて助けてくれたのだろう。
周りの彼女達も、お嬢様なら仕方が無いと云う風にあっさり引き下がっていく。
その様子に、私は先程とは違う意味で感動を覚えた。
流石です神ですお嬢様……！！
◇◆◇
前言撤回。
全然助けてくれてなかったです。自惚れました。
目前のお嬢様が、キャッキャッとはしゃぎながら私にカメラを向けている。
訴えも含めお嬢様に目を向けると、｢最後に貴方の写真が欲しくて｣と可愛いらしく微笑まれた。
それに対し、私は小さく溜め息をつく。
『お嬢様、可愛いければ良いってものじゃ無いんです』
｢あらコハル、私の事可愛いって思ってくれてるの？｣
『そうですね。私が男性だったらダンスに誘いたくなる位には』
｢……微妙な尺度ね｣
お嬢様が何とも言えない表情を見せた。
────────────
文字数が足りない……。
めちゃくちゃキリが悪いのは承知ですがここで区切らせて頂きます。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 106人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
珀惺(プロフ) - 水ガラスさん» ありがとうございます！！執事中の主人公は格好よく書きたかったので、そう言って頂けて嬉しいです……！ (2022年9月23日 4時) (
レス) id: f325ea4e61 (このIDを非表示/違反報告)
水ガラス - すごい……。面白いです！執事と聞いてどんな感じのだろうかと思っていたら、主人公のお仕事具合がかっこよくてびっくりしました。ぜひ主人公の幸せへの今世を応援したいです！ (2022年9月23日 2時) (レス) id: 27a6582a0d (このIDを非表示/違反報告)
珀惺(プロフ) - クロノトさん» ありがとうございます……！これからもそう言って頂けるよう、頑張って投稿していきたいと思います！ (2022年9月22日 6時) (レス) id: abe696b439 (このIDを非表示/違反報告)
クロノト(プロフ) - 神作品キタコレ！！ (2022年9月21日 21時) (レス) id: 3be08e9739 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：珀惺 | 作成日時：2022年3月30日 22時
