おとなりさん ２【宮近海斗】

↓ ページ19

しばらくすると
脱衣所の扉が開く音が聞こえて
そのまま足音がトコトコこっちに近づいてくる

部屋のドアを開けた立石さんは
俺が貸したズボンのウエストのところを
落ちないように手で持ったまま

『ねえこれ履かなきゃだめ？』

そういいながら
ベッドにいる俺にむかってくる

「なんで笑」

『だって下がってくる、、
上もだぼってしてるから
ズボンなくても平気だよ！』

「だめだめ
履いててください笑」

慌てて立ち上がって

「ちゃんと紐ついてるから」

不満そうな顔してるのを無視して
ズボンに手を伸ばして紐をぎゅーっとしめてると

『、、履いてない方が
女の子っぽくて可愛い感じしない？』

俺が紐をいじってるのを
大人しくじーっと見ながらそういうから

「今のままで充分だけど」

思った事をそのまま伝えると
照れてんだろうけど
まだ納得いってないみたいな顔してて

すっぴんだからか
いつもより幼く見える立石さんのほっぺを
口が尖るくらいぐにっとつぶすと
ひよこみたいな顔になる立石さん

「かわいいな笑」

『すっひんなんらから
あんまりみないれ』

俺にほっぺを挟まれたまま
喋りにくそうな立石さんが面白くて
挟む力を緩めたり強めたりしてうにうにしてると
ほっぺがめちゃめちゃサラサラしてる事に気付く

↓→←宮近side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す