おとなりさん ２【宮近海斗】

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目の前にある
分厚い背中をつんつんしながら

『もっかい呼んでよ〜笑』

そうお願いしても

「やだ笑
おれはもう寝ました」


絶対起きてるのに
嘘ついてお願いに応えようとしない宮近くんに
私も折れて
背中にピタッとくっついて目を瞑る

宮近くんが呼吸するたびに
ゆっくり揺れる背中に触れてると
安心感で急に眠くなって
無意識で呼吸のテンポを宮近くんに合わせる

「A？」


私が急に静かになったから気になったのか
呼ばないって言ったくせに
そう私に呼びかける宮近くんが可愛くて
思わずクスッと笑いそうになるのを堪えてると

「Aねたの？」

ちょっと体を動かして
私の方を向こうとしてるのを
背中にさらにぎゅっとしがみついて阻止させる

『寝たよ』

さっきの宮近くんみたいに嘘をつくと

「真似すんな笑」

そう笑うのが振動で伝わってくる

『宮近くんにくっついてたら
眠くなってきた』

「なんだそれ笑」

『ほんとだもん』

「わかったから
眠かったら寝な？」

優しい声でそう言う宮近くんは
時間を確認するためか
携帯の画面をつけたのが
目をつぶってても明かりでわかって

またすぐ明かりが消えると
あくびをしてるのが背中越しに伝わってくる

『おやすみ』

「ん、おやすみ」

宮近くんに後ろからくっついたまま
寝れるのが嬉しくて
このまま時間がとまればいいのにな
なんて思ってても
いつのまにか睡魔に襲われて深い眠りにつく

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