【第九十六話】 ページ49
「.....」
別室に閉じ込められることはや一時間(体内時計て)。俺は何故かポオさんに「今日は一日此処にいて欲しいのである」と言われ、別室に入れられ次いでに鍵も掛けられた。
理由は分からない。
部屋の中はポオのいた部屋と似ている構造をしていた、違う所を上げるとすれば机の代わりにクローゼットがあるということと冷蔵庫があるという所位だろう。
次いでに俺の落ち着き様を見据えたのか、鎖も外して貰えた。
腹ごしらえは先程済ませたので、部屋の散策の為取り敢えずクローゼットを開こうと重い足をあげた。
「っ...」
だが目の焦点が上手く合わず思わずよろめいた。腿で床に着けたものの、右眼の損害はかなり大きなものだったのだと思い知らされた。
「(まあ、恐らくもう探偵社には帰れないだろうし...ギルドが横浜を制圧したら自戮すれば良いだけの事だ。目が見にくいのももう少しの辛抱、我慢しよう.....)」
この一言を聞き、そこの貴方は恐らく驚愕しているだろう。だが仕方の無い事。俺はもう探偵社に帰るという希望を捨て、完全に開き直っていたのだ。
その方が、精神的に何かと楽な気がする___。
クローゼットを開いた。側面には鏡が埋め込まれており、自分の顔がはっきりと見えた。
右眼に包帯を巻き、ボサボサになった髪の毛、銀のループタイに黒のベスト。そして幼い阿呆ヅラ。
包帯を除けば瓜二つだ。その姿に嫌気がさし、折れるは思わず鏡からめを背けた。
クローゼットの中にはタオルやら布やらがギュウギュウに敷き詰められていた。どうやら布の倉庫部屋の様な扱いのようだ。
するとその中に気になるものが二つあった。
一つが白の眼帯。そしてもう一つは一冊の本だ。
「...眼帯」
いつまでも包帯を巻き付けているのは違和感がある。嫌々ながらも鏡を見つめ包帯をゆっくりと解く。
目がどうなっているか確かめようと思ったが、眼球が入っていないと考えると鳥肌が後を立たなかったので、なるべく右眼を見ない様眼帯を着けた。
「.....似合ってないな」
自分でも白の似合わなさに驚いたが、包帯よりはマシだろうと自分に言い聞かせこれで我慢する事にした。
そしてもう一つの本___表紙は雪の様に白く、とても良い触り心地をしていた。
しかし肝心の題名がないのだ、それに思わず気になってしまい俺は本をめくった。
作品はアル中の主人公が爆破事故の犯人に疑われる所から始まる___。
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星月 菜兎(プロフ) - アメ子さん» お返事ありがとうございます!!楽しみにしています!!更新頑張ってください!! (2016年11月18日 23時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - 星月 菜兎さん» 両方のエンドですね…(; ・`д・´)ゴクリ ではお話が終わり番外編が出来次第、片方のエンドを製作してみようと思います!リクエストありがとうございます!(≧∇≦) (2016年11月18日 7時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
星月 菜兎(プロフ) - コメント失礼します!!ハッピーエンドも見てみたいですがバッドエンドも見てみたいです!!ぜひお時間ありましたらどちらも書いてください!!わがまますみません!! (2016年11月17日 1時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - ゆずかさん» 3周もリピートされているとは…!大好きだと言ってもらえて嬉しいです、これからと頑張ります!!ヽ(。・ω・。)ノ (2016年11月15日 21時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずか(プロフ) - 1ヶ月半ほど前から前作を読み始め、最近やっと追いつきました!これからどうなるんだろう、とワクワクしながら3周ほど読み直しています。何回読んでも飽きなくて面白くて大好きです! (2016年11月15日 20時) (レス) id: 6d28a617a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アメ子 | 作成日時:2016年9月16日 19時