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『ふ、ふん!』

気圧されそうだったゴンザレス、ふんぬっ!と気合いを盛り返しました。

そのまま死んどけと、誰もが思ったことでしょう。

『その気の強さ!一体何方(どなた)に似たのでしょうな!』

『そうですねぇ?強いて言えば祖父ですか』

しれっと返すいのちゃんに、怒りでぐぬぬっと顔を赤らめ、更に悪口雑言を募らせようと口を開いた大臣を黙らせたのは、他でもない王様でした。

「そこまで」


頭上からの威厳ある響きに、まるで存在を忘れてたとばかりだったゴンザレスが振り仰ぎます。

「イノオに任せている件…私もまだ諦めておらぬ。今暫く我が儘を許してはくれまいか」

『はっ…それは、もぅ…』

他ならぬ『王』に下手に出られては、たかが大臣の己に何を言う権利がありましょう。
つい、ハンカチもないのに額を拭ってしまうゴンザレスです。

「それと一つ言っておく。『側室』とそなたは言い間違えたようだが、私に取りイノオは唯一無二の者ゆえ」

言葉を切り、いのちゃんよりも明るいグリーンアイズが丸い親父をひたと見据えました。

「二度目の言い違いにはゆくゆく注意するがいいぞ?ゴンザレス大臣」

『は、ははぁっ!』

口調が穏やかなだけに、余計恐怖をそそられたのか、ゴンザレスが深く頭を垂れました。

「イノオ」

呼び掛けられ、再び優雅に膝を折る(いのちゃん)に、王は威厳を保ったまま頷きます。

「下がり、疲れを癒せ」

「はい」

バサリとローブを翻し玉座を後にする王を見送ると、それまで控えていたユーヤが進み出ました。

「…ゴンザレス大臣。申し上げておきます」

『何だっ』

「王の御名を軽々しく口にしたこと、王の唯一の方に対しの数々の暴言。本来なら万死に値しますが」

よく通る声ですらすらと並べ立て一拍置き見下ろせば、普段穏やかな神官の逆鱗に触れた事を知ったゴンザレスが、丸い身体を必死に縮めます。

「No.2の御身に免じ今回は咎めなしと致しましょう。ただし」

歌い上げるように諳じたユーヤは、スッと表情を消しました。

「過ちは繰り返さぬこと、王に続き御忠告申し上げますよ?」

低い美声で一転、笑顔すら浮かべ言い放ち、向けた背中に飛ぶ罵理雑言なぞ知ったこっちゃないユーヤでした…。



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夏夢(プロフ) - ましろさん» ユウトくん復活しました✨ここから怒涛の展開に…持っていけるか作者の腕次第…(イヤすぎるハードル😂)がんばりますー✊ (4月19日 12時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - 黄色いうさぎさん» こんにちは😃ありがとうございます😊この先彼らの運命がどうなるのか、頑張って書いていきますのでどうか最後まで見届けてやってくださいませ✨🙏 (4月19日 12時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - 一気にお話が動きましたねー!まだまだ謎いっぱいですが、頼もしい仲間が勢揃いでわくわくしながら続きを待ってますー😆✨ (4月19日 8時) (レス) @page37 id: f14529ed1c (このIDを非表示/違反報告)
黄色いうさぎ(プロフ) - こんばんわ、更新ありがとうございました🙇早速読ませて頂きました。黄色さん探しに行けるかな?けど青さんはどうなるの??ワクワクしながらゆっくりと続きを楽しみにしてます。  (4月18日 22時) (レス) @page37 id: ef1652ec47 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - けーままさん» けーままさん一気読みお疲れさまでした🙂ありがとうございます😊早めに更新がんばりまーす😅✊ (4月11日 22時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏夢 | 作成日時:2016年9月26日 8時

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