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yt.


やれやれ…。

ガタガタと音を立てる雨戸を開けながら、無意識に溜め息を落とす。

「ぁ、雪だ。リョースケ雪だよ」

むにゃむにゃと起き上がったリョースケが、パッと顔を輝かせた。

「まっしろー!ひゃあ冷えるなっ」

窓から覗いて、一面の雪景色となった辺りを見回しはしゃいでる。
この子達が本来住まう近辺は、雪どころか気温もそれほど下がらない地域だからね。

「今朝は蜂蜜たっぷりのビスケットにしようかな?ミルクで煮出した紅茶とぉ…」

「美味しそうだね。さて、火を起こすよ」

「はーいっ」

毛布を始め、クッションや他のファブリックをテキパキ片付けていき、その間に点けておいた火を竈へ持っていく。

(気付いてない、かな)

ユーヤが結界を張っていたのだろうけど、それでも尚漂っていた濃密な夜香の名残。
寒いのを承知で窓を開け、冷たい空気で霧散させてみたけれど。

あの分ならリョースケは知らないだろうし、気付いたのは俺だけか?

「ユートくーん、ケイ達今朝は起きてくるかなぁ?」

「ぇ!ど、どうだろうね?」

いかん動揺してしまったじゃないか。

「まだ病み上がりだし、ユーヤも疲れてたぽいもんね。起きてきたら別メニューしてあげようかな」

ぁ、そっちか。
ほぼ独り言を呟いてるリョースケに、胸を撫で下ろす。ぁーよかったやっぱり気付いてないよな!
って、何で俺が気遣うの?


ややあって、ヒカルくんとコータくんが起きてきた。うん、まぁこっちは何時も通りだね。

「なぁ、魔女達起こしに行ったらだめなのか?」

ダメでしょ…。

「ぁ、コータ行く?朝ごはんの希望聞いてきてー」

えっ?いや今?!

「ぉう。行ってくるっ」

「ぇ、あっ、ちょっ…」

子供は素早い。右往左往の間に、さっさと俺の視界から消える子狼。

こんな時だけコンビネーション発揮するし!引き留める間もないじゃないか!

.

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夏夢(プロフ) - 黄色いうさぎさん» 黄色いうさぎさまはじめまして☺️わぁ、何度も読んで頂いてるんですね☺️ぉ、おおぅ旗部屋リピートも(恥(/▽\)キャッ)💦こちらこそありがとうございます😆励みになります💕 (2022年9月14日 12時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
黄色いうさぎ(プロフ) - こんばんは、始めまして夏夢さん。夏夢さんの作品を定期的に読み直しています。回路…や尾行シリーズも好きです。旗部屋も😁どれも素敵なお話達、やさぐれた私の心を癒やしてもらってます。ありがとうございます (2022年9月13日 22時) (レス) id: ef1652ec47 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - ちぃちゃんさん» ちぃちゃんさま、拙話を寛ぎのお供にだなんて、恐縮でございます😆ありがとうございます(照)💕子狼くん、またお目見えしました時は遊びにきてくださいねー😊💕 (2022年5月3日 16時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
ちぃちゃん(プロフ) - 連休で時間がたっぷりあるのでシリーズ読み返していて、「回路…」の薮伊野にキュンときました。 薮伊野大好きですが子狼くん達のお話も大好きで読み返してはやっぱり作者さんの紡ぐお話大好きだなと改めて思いました。 (2022年5月2日 20時) (レス) id: bdaf2a3994 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - ましろさん» 食べられてしまいましたねー(^-^;そうなんですよ、お話の肝なのにさくっとし過ぎてしまいまして…これは覗き見案件なんでしょーか( ̄▽ ̄;) (2021年2月19日 20時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏夢 | 作成日時:2020年3月20日 23時

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