検索窓
今日:46 hit、昨日:9 hit、合計:29,132 hit

57 ページ9

yb.

とりあえず、とて、カウンターに集合。

「えーと、俺の従兄弟で、侑李です」

「どうもー、雄也の従兄弟の侑李でっす」

「有岡でーす」

君はいいからw

この店は光に教えてもらったんだけど、そっか。

「光に教えたのが有岡くんなんだね」

未成年?な外見なのに、彼の前にはショットグラスが置いてある。

「そうなんですよ、静かに飲めるとこないかって聞かれて」

ああ、なるほど。

暫く和やかに談笑しつつ、頃合いを見計らってテーブル席に移らせてもらう。

「どうしたの、わざわざ」

きょとりとしてる高木は、大分リラックスしてる。敬語だったのは最初の乾杯だけ。

「あのさ、変なこと聞いてる自覚はあるから、引かないで欲しいんだけど」

うん?と首を傾ける視線を受け、この前のこと、と切り出した。

「この前俺に具合悪いか聞いたろ?今の俺どう見える?」

丸くて広口のグラスを持ったまま聞いてた高木が、ふと雰囲気を変えた。

静かにグラスを置くと、何故か見つめてくる高木。な、何だよ急に。
こいつこうやってオンナ口説くのか?
なんか…ケツの下がムズムズしてくる!

「元気そうだね。薮くんは」

あ、「君」呼びになった。
頑なまでに「さん」呼びというか、変なとこで真面目なんだけど、ほろ酔いくらいになるとガードが緩むんだよ。て、それより。

(・・)は?」

「うん」

「あのさ、その根拠ってどこ?」

「根拠?うーん…何となく?ほら、夏バテかなって思ったってゆーか?」

「そっか…」

深い意味はないってことでいいのかな。
何でもかんでも『関係者』呼ばわりは良くないよな、うん。

「ぁー、あの…さ?薮くん」

「いや、変なこと聞いてごめん。空じゃん、お代わりどう?」

空いてるグラスを見てへにゃりと笑えば、高木はいつか見た顔をしてた。

言っていいのかな。そんな台詞が聞こえそうな迷い顔。
少しの沈黙のあと、気合いを入れるように唇を引き結び、頷いて。

「薮くん。俺も今からかなりおかしなこと言うから、スルーでもいいからね?」

「ぉ、ぉう?」

そう前置きして口を開いた高木に、俺は文字通りポカーンとしてしまったのだった…。

58→←56



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (131 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
186人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

この作品にコメントを書くにはログインが必要です   ログイン

夏夢(プロフ) - 黄色いうさぎさん» こちらこそいつもありがとうございます😊そうですね、紫さん他の3人よりちょっぴり大人です。次章もぜひ遊びに来てくださいね〜☺️ (1月12日 21時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
黄色いうさぎ(プロフ) - 更新ありがとうございます。紫さんが色々と紳士的な対応でいいなって思っております。この先現実世界で何が起きるのか楽しみです😊 (1月12日 19時) (レス) @page49 id: ef1652ec47 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - ましろさん» 可愛い黄色さん💛お持ち帰り案件ですよねっ🤭さて、現実世界でなにが起こるんでしょうか😅次章をお楽しみに〜😊💕 (1月12日 8時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - 泣き上戸な黄色さん可愛すぎです🤣どうにも『さわり』が気になるところですが😁平和の戻ったふたりのこれからのお話も楽しみです〜✨ (1月11日 21時) (レス) @page50 id: f14529ed1c (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - 黄色いうさぎさん» 計さまったらさらっと謎を残して逝かれましたねぇ😅ぇええ、そんな嬉しいことをありがとうございます😆書けたらいいなぁ😊💕 (12月22日 21時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:夏夢 | 作成日時:2023年7月23日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。