検索窓
今日:51 hit、昨日:9 hit、合計:29,137 hit

96 ページ48

tk.

「じゃあさ…やぶの中に広太郎さんがいたのは何で?」

伊野尾くんの素朴な疑問かつ、話題転換。「そうそう」って光くんも頷いてる。

「うーん…あえての可能性を言うなら」

彼に兄弟姉妹のいずれかがいて、その誰かが薮くんの先祖にいる…とか。

「あーそっかなるほどぉ」

「でもね、全部の謎に拘らなくてもいいと思うよ」

あれだけはっきり視えてたと言うことは、少なくとも幻じゃなかったわけだし。

「謎のところは謎のまま…でもいいんじゃない?」

「高木ぃ…」

「光くん?」

「かっけぇええ!」

「はぁ?」

「俺感動したぁああ!計さま、初恋の人と結ばれたんだもんな!あれこれ聞くのもヤボってもんだよな!」

ぇええ!泣く?そこで泣いちゃうの?!

「ひ、ひかる?」

「いのちゃああん!よかったねぇええ!」

「いやおれじゃないから!」

伊野尾くんに抱きついて泣き出した光くんは、俺たちが目を白黒させてる間に落ちてしまった。

「……知らなかったわ。泣き上戸」

しがみつかれたまま、伊野尾くんが笑う。

「どんだけ飲んでた?仕方ねぇな全く」

「手伝うよ」

薮くんと二人で光くんを部屋に運んだ。
穏やかな顔で眠る彼に布団を掛けて、何となくまた薮くん達の部屋に戻る。
途中の廊下は、少し空気がひやりとする。

「夜は冷えるんだね」

「うん、街中より幾らか気温低いからな」

伊野尾くんから差し出されたワインを注いでもらう。
危うい感じは抜けたようで、こちらも一安心。

「身体、どう?」

97→←95



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (131 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
186人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

この作品にコメントを書くにはログインが必要です   ログイン

夏夢(プロフ) - 黄色いうさぎさん» こちらこそいつもありがとうございます😊そうですね、紫さん他の3人よりちょっぴり大人です。次章もぜひ遊びに来てくださいね〜☺️ (1月12日 21時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
黄色いうさぎ(プロフ) - 更新ありがとうございます。紫さんが色々と紳士的な対応でいいなって思っております。この先現実世界で何が起きるのか楽しみです😊 (1月12日 19時) (レス) @page49 id: ef1652ec47 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - ましろさん» 可愛い黄色さん💛お持ち帰り案件ですよねっ🤭さて、現実世界でなにが起こるんでしょうか😅次章をお楽しみに〜😊💕 (1月12日 8時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - 泣き上戸な黄色さん可愛すぎです🤣どうにも『さわり』が気になるところですが😁平和の戻ったふたりのこれからのお話も楽しみです〜✨ (1月11日 21時) (レス) @page50 id: f14529ed1c (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - 黄色いうさぎさん» 計さまったらさらっと謎を残して逝かれましたねぇ😅ぇええ、そんな嬉しいことをありがとうございます😆書けたらいいなぁ😊💕 (12月22日 21時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:夏夢 | 作成日時:2023年7月23日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。