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助言を乞う者達が絶えぬ中、御簾越しに使命を遂行される我が君は、お辛そうな様を隠すことが難しくなっていった。
私が我が君のお言葉を伝えるやり方に変わりはなかったが、座る姿勢を保てなくなることが増え…。
力持つものは短命。
それが
我が君の様子をつぶさに見ていた当主様は………苦渋の決断をなさろうとしていた。
『もう使命を全うするのは難しいだろう』
しかし、素直に養生しないのもまた、我が君だった。
伏したままでもみられる。そう言って聞かなかった。
風情に似合わぬ熱量に、驚いたのはご当主だけではない。
しかし
それもまた、風前の灯だと。
誰もが判っていながら、誰もが口に出さないまま。
なす術も見つけられず、無情にも時間は過ぎて行く。
我が君が床に伏す事が多くなった、夏の終わり。
不意に西瓜を食べたいと仰った。
鮮やかで瑞々しい赤い実は、食の細い我が君が、自ら求める数少ない食べ物だった。
旬を過ぎてはいたが、そこらではまだあるやも知れぬ。
しかし、我が君のお側を離れるわけには。
『食べたいの』
……逆らえるわけもない。
二件目の農家で、もう季節は終わったよと聞いた時、妙な胸騒ぎがした。
取って返し辿り着いた屋敷。
騒がれ叱られ突き出された御簾の向こうで。
我が君は正に、旅立つ間際におられた………
ぬくもりが、仄かに残る指先に己のそれを絡め、感情のままたおやかな肢体を掻き
初めて伝わる
あなたのぬくもり
「ぅ……くぅっ………！」
噛み締めた歯の隙間から嗚咽が漏れ、やがて慟哭となった。
「我が君…………計様………！！」
二度と開くことのない青の瞳に、溢れるに任せた涙まみれの頬を擦り寄せ、幾度も名を呼び続けた。
けい。
口にすること叶わなかった
あなたの御名
応えのない唇に、震えながら顔を寄せる。
そうっと重ねた唇は
まだあたたかく柔らかだったーーー
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夏夢(プロフ) - 黄色いうさぎさん» こちらこそいつもありがとうございます😊そうですね、紫さん他の3人よりちょっぴり大人です。次章もぜひ遊びに来てくださいね〜☺️ (1月12日 21時) (
レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
黄色いうさぎ(プロフ) - 更新ありがとうございます。紫さんが色々と紳士的な対応でいいなって思っております。この先現実世界で何が起きるのか楽しみです😊 (1月12日 19時) (レス) @page49 id: ef1652ec47 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - ましろさん» 可愛い黄色さん💛お持ち帰り案件ですよねっ🤭さて、現実世界でなにが起こるんでしょうか😅次章をお楽しみに〜😊💕 (1月12日 8時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - 泣き上戸な黄色さん可愛すぎです🤣どうにも『さわり』が気になるところですが😁平和の戻ったふたりのこれからのお話も楽しみです〜✨ (1月11日 21時) (レス) @page50 id: f14529ed1c (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - 黄色いうさぎさん» 計さまったらさらっと謎を残して逝かれましたねぇ😅ぇええ、そんな嬉しいことをありがとうございます😆書けたらいいなぁ😊💕 (12月22日 21時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏夢
| 作成日時：2023年7月23日 22時
