久遠の白.２(ybin)

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yb.

「高木？どした」

「ん？んー、何でもないよ？」

「…あ、そう」

明らかにキョドってんだけど…。いやそれより。

「あのさ…」

あくまでもおれの印象だけど、伊野尾の中の人？は育ちが良さそうで、見た目でその…迫害とか受けてた感じはない。てことは。

「それを補う何かが彼にはあったとか？」

「その前にちょっといい？いつまでやってんの」

半目の光にビシッと指差しされた。そーいや俺ら抱き合ったままだったわ。

「…当たってるよ、やぶの言うこと」

伊野尾？それぞれの呼び方で注目すれば、居心地悪そうに身動ぐ。でも、俺の腕から離れる様子はない…のよ。
えーとこれ、どうしようか。

「夢…で見た限りだけど、家の人とかにも大事にされてた感じする」

「そうなんだ」

高木の相槌に頷く伊野尾は、なんてーかその、可愛い？(俺の語彙力貧困過ぎる)くて。
向かい側からまともにそれを見た光が、ポカンとしてる。
だからさ！言葉にするとそれしかねぇのよ！判って！

「あー、薮。こないだから言ってたこと、なんとなーく理解した」

「だろ？！だろぉ？！」

単なる惚気じゃないって、判ってくれたか！

「何の話？」

「いのちゃんが可愛いって話」

「はぁ？ひかるキモっ」

「ぇええ？可愛いよーん？」

「可愛くないっ」

「薮くんは伊野尾くんのこと大好きなだけだよ？」

高木そこで俺を代弁すんな。

「…別に」

赤くなるとかもう可愛…だから語彙力。

「自分が判らない話はいや？」

「だから別にっ」

「そっかそっか、ごめんねいのちゃん」

そこ、二人で人(おれ)の恋人甘やかすのやめてくんない？

「可愛いねって話だよ？」

高木がふんわり笑って言うと、二人を交互に見てた伊野尾が納得したように顎を引いた。
て、ゆーか、俺の胸に潜り込んでくるんですけど！

「いいんじゃない？」

「こんな伊野尾くん貴重だから、味わっとけば？」

「そうそう」

他人事だと思ってお前ら！

「えーと。いのおさん？」

「知らない」

ぇええー！そっぽ向かれたじゃん！どういうことなんだよ誰か教えてくれよ！

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