Dekigokoro・別館５

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yb.

やっぱリモート(こうなった)かぁ。

伊野尾はドラマで、俺も舞台が発表になったしそこら辺はもう拘ってないけど。

コンサートでごった返してる中二人きりになるのは難しいし、実は侑李達にこっそり協力要請してた…のはそのうちバラそう。

キスくらい気軽に何処でもやりてぇとは思うけど、そうもいかない。


『乾かしてねぇの？風邪引く…「だーいじょうぶ、被ってるだけ」…ぁ、そう』

心配性も可愛いけどそれよりほら、ちょーだい？

「誕生日おめでと」ビール缶を掲げる伊野尾の、照れ臭そうな笑顔に、

「うん、サンキューな」俺もエア乾杯。


てかさぁ…。
二人で居る時対面に(そう)なることが、あんまりないからか？仕草の柔らかさがやたら目に入る。

ぶっちゃけ抱きたくなるわけよね。
…なんて思ってたら、伊野尾の雰囲気が急に変わった。

(んぁ？これはもしかして…？)

その気になった？いやでも今までにそんな要素あったか？
なんて、つい湧いて出る悪戯心。物は試しってね。

「いやぁ、やっぱ生のお前に勝るモンはないわ」

お、顔赤くなった。

『は？何言ってんだ』

安定の塩対応ですけど、正面からだとバレバレだね。

「こっからお前に触ったら感じちゃう？」

手をひらめかせて悪戯増長。

こいつ言ってんの？的な表情が、何をどう巡ったのか。

『なっ、何ぬかしてんだこのオヤジ！』

「ぬかしてないでしょーよ」

『ぬかしたも同然じゃんっ』

ぇええ？触ったらって言っただけじゃん。どう捻ったのよ？

…………あ。

「ぇ、なにもしかして生オカズやってくれんのぅお！よせ壊れるぞ！」

『あほやろー！！』

なんか放り投げてきたのを反射的に避けた。いや届きませんて。

でも発想は間違ってなかった…わけね？

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