Dekigokoro・別館５

屈折率 ページ38

※いんすたネタ。


hk.

コンサートを控えてる、ある日のリハ。
臨機応変、出たり入ったりのメンバー達。
確か今日はダンスリハがあるはずだから、今欠けてるメンバーもじき揃うはず。

「おはよー！」
「おはよ」
「おー！知念」
「おはよヒカ。大貴いたの？」
「いるわ！今日は遅刻じゃないかんな！」
「暇だったわけね」
「ちげぇし！」

やれやれ…どうして「おはよう」の一言で済まないんだろうね。

続いて「おはよぉお」からの大あくび。

まだ眠そうな薮の目はほぼ閉じてる。

「夕べあんま寝てないのよ」
「またチェックして寝そこねたのかよ？」
「そんなとこ」

個人仕事(ストッパー)がない薮はただのサッカーファン(しかもコア)だから仕方無いけどなぁ。

「寝不足は老けるの早くなるから気を付けろよ」
「抉られたー」
「山田先生からのありがたーい矜持だぞ」
「説得力増しましたっ」

「おはよー！ねぇ！アレUPしたの誰！」
「おはよ裕翔。アレ？」
「インスタ！」

インスタ？

その場のメンバーが一斉にスマホを弄りだした。ヒマか。

「あ、これかぁ！楽しかったなぁ」
「ちょっと！これナニ！僕の許可もなく！」

いやいや、何時から知念(キミ)の許可が必要になったって？

大ちゃん、知念とプールで戯れる写真の中に、寛ぐいのちゃんがあったんだけど…。

「どれ？…風呂かよアイツ」

俺のスマホを覗き込んできた薮のツッコミに吹き出した。確かにそれっぽい。

「俺には不意打ち過ぎたよ…」

え、まさかと思うけど裕翔(おまえ)…。

「うっそ、屈んだ？！」
「大貴下品！」
「いやいやそこまでじゃないからっ」

じゃあどこまで？…って言っちゃダメか。

「鼻血出たとかー？そっかそっか！」
「いいから黙ろっか大貴？」

あ、知念が怒った。てか裕翔否定は？！

「若いなぁお前たち。ちゃんと水着履いてんじゃん」
「やぶ…」←疲。

そこじゃないだろそこじゃ！

幸い？いのちゃんはまだ来てない。
チラリと見た件の写真。肩線から下は水中だから、却ってアヤシイなんて。

(言ったら火に油かな)


みんなのいのちゃんへの屈折率は、相当複雑みたい。

俺？俺は…どうだろ。
水着の中身も知ってるけどね。












end.

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