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kei.
「心配?」
そわそわと落ち着かないヒカルに、先に寝台へ潜り込んで声を掛けた。
「ぅ……ちょっと」
ふふ、素直。だからおれも、たまには正直に答えてあげる。
「心配ないよ。教えるのは閨のことばかりじゃない。近しい一族として、様々なことを語っていくの」
「そうなんだ…って、結局ソレ込みじゃないかっ」
「当たり前だろ?無知なまま暴走させたらこっちが大変じゃん」
「そうだけどぉ…」
おやおや?これは良い傾向かな?
「じゃあヒカが教えてあげる?」
「教えるって…何を」
「営みのこと」
「ぃ、いとなっ…」
最後まで言えないなんて、どんどけ初心なの。
「…何時までも可愛いんだから」
「何それ…」
真っ赤になったヒカル。同時に歯痒くもある。
「ね、あったかいの飲みたい」
「寒い?待っててすぐ持ってくる」
少々慌ただしく閉まった扉にクスリと笑って、ポフッと仰向けになった。
あの子はよく、自分を出来損ないと言うけれど、実はあらゆる植物を己の配下に置く才能に長けてる。
俗に言う白魔術の属性が強いんだ。
(だってさぁ…)
この森を育てるのに、おれだってそれなりの歳月を掛けたのよ。なのにあの子、ほんの数日でもう塗り替えたんだから。
元々ある程度育てて譲るつもりでいたし、おれの魔力は極力抑えてた。
それを差し引いても早かったのよねぇ。
(
ヒカルに必要なのは、少しばかりの自信と、心を寄せる者の存在。
おれにおれの
(だから…色んな意味であの
ヒカルの守護であるユートの一族は、ここからもう少し東方に拠を構えていて、立ち寄った時気が合った。ヒカルのことを頼めたお陰で、おれは安心してふらつけたってわけ。
一度主人を決めたら、その決定は覆らない。忠誠心に厚いし、そこが信頼に値する一族でもある。
(だから、主従関係のユートとどうにかはなんないのよねぇ…)
どっちかと言えば引きこもり気味の弟子のことが、師匠としては心配なわけですよ。
かと言って、相手を宛がう野暮はしませんけど。
(コータを拾ったのは偶然で、此処に預けたのは必然…それだけのこと)
今のところ、お互い自覚から程遠いみたいだし…先は長そうだわぁ。
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夏夢(プロフ) - ましろさん» 紫さん受難の回w幸せの前に苦難は付き物…なんちゃって😅ぎょっとしてる黄緑さんと共に次章へお引っ越しでーす😁 (2022年4月16日 11時) (レス) @page20 id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - わたしも忘れてましたw しかし紫さん災難でしたね😱想像するだけで足の指が痛くなります💦 最後の青さんの台詞、どういう事なんでしょ!?続き楽しみにしてますー❗ (2022年4月15日 18時) (レス) @page49 id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - ましろさん» ぎ・ゃ・あー😱😱返信遅れまくってすみませんー!何かとミステリアスなマスターは、完全に私の趣味です😅黄色さんと紫さんに進展はあるのでしょーか😅移行先でもお付き合いよろしくです😆💕 (2022年4月15日 13時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - き・に・な・るーー!! 黄色さんと青さんの関係ー!!ww やぶいの至上主義なわたしですが、紫さんの切なさにうるうる涙しております😢 でもこのヤキモキ感を楽しんでもいます(鬼😅) (2022年2月2日 8時) (レス) @page39 id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - naさん» naさま。コメントありがとうございます😊❗狼くん、いずれこっそりお目見えするかもしれません。その時はまた遊びに来てくださいね😆💕 (2022年1月7日 19時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏夢 | 作成日時:2021年8月9日 16時