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現在午後4時過ぎ。今朝は強風に吹かれながら何とか登校した私を褒めて欲しい。雨は降ってないとはいえ、まさに外出た瞬間終わったわ状態だったのである。普段から髪を整えているであろうクラスの女の子たちは朝からヘアセットのやり直しで忙しそうにしていたが、かく言う私もさすがに学校に着いてから髪を整え直すほどだった。

そんな慌ただしい時間は過ぎて、今はオカ研の部室でスマホ画面に移るASMRをダラダラと見ていた。ちなみに、今見ているのは音と同時に映像も楽しめる系のASMRだ。最近は関連動画を漁りすぎて定番の耳かきやスライム系では飽き足らず、変わり種として本日視聴する動画内容は蝶の展翅作業のASMRである。


「音もいいけどこの人器用すぎる…」


シンプルに"【ASMR】蝶の展翅"というタイトルと薄暗い部屋での作業風景をサムネイルにした動画に目を引かれ思わず開いてしまった。
そういえば昔、国語の授業で蝶の標本についての話があったような…なんて思い浮かべながら動画に食いついていた。

画面の端に並べられた薄葉紙には日付や蝶の名前が書かれていて、丁寧に折りたたまれている。画面にいる彼(手元しか見えていないがおそらく男性であろう)はその中から一つ手に取って、ピンセットを使い蝶をつまみ出した。
そして木の板の上で蝶の羽を広げフィルムで上から羽を抑える。すると字幕で「この板は展翅板といいます」と、ご丁寧に説明が入った。はえ〜そうなんか、と心の中で相槌を打って、蝶の羽に針が打たれる様子をぼーっと眺めていると。


「すみません、どなたかいらっしゃいますか?」


三回ノックの後、扉の向こうから声がかけられる。そういえば、鬱さんから報酬を受け取っていないがどうやら彼の声ではないらしい。ともかく、私ははーいと気の抜けた返事を返して彼を招き入れた。

3→←1.えーみーるバタフライ



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作者名:なーや | 作者ホームページ:http  
作成日時:2024年3月9日 12時

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