6 ページ7
.
彼はグルッペンさんとは別種のイケメンとして人気を誇る生徒会副会長様である。そして、私の苦手とするタイプの人間その一の"陽キャ"だ。
あの壁を一切感じさせない性格、またこちらが立てている壁をぶち壊し我が物顔で踏み入ってきては眩しすぎる光を放つ存在。グルッペンさんのように嫌味も悪気もないのでまだマシではあるのだが…
「お前…ほんま空気読まへんな」
「ごめんて！Aしか目に入ってなくて。グルッペンいたの気づかなかったわ」
「…はぁ。お前のそういう素直な所、良くも悪くもやな」
「褒めてる？」
「もちろんだ」
だが彼が来たことによりグルッペンさんの毒気が抜けた。あの人、あの出で立ちでいて素は関西弁なのだ。どういうギャップだよ。方言萌え狙いか？
しかし私に害をなすのは何もグルッペンさんだけではない。先程のきっくんの言葉。彼に気を寄せる女子には聞き捨てならないだろう。
目に入ってなくて？
アイツ何なの？
先輩の知り合い？
あーあー最悪だ。聞こえてんだよわざとその声量で言ってんのかこいつら。きっくんの先程の言葉に外野の女子たちの針が飛ぶ。別に嫌われようが関係ないが、それが発展してイジメなんかやめてくれよ。マジで。
私が精神的に外野の声をシャットダウンしているうちに、きっくんはグルッペンさんから事の経緯を聞いたらしい。
すると、彼は声を上げながらあろうことか私の肩を組んできたのだ。
「ちょ、」
「グルッペンそりゃ良くないよ〜！Aのこといじめんなって！この間だってオカ研のおかげでFB助かったんだから」
「ほう。詳しく」
「あああああの！！！！」
この人守秘義務云々の話を忘れたのか？基本的にオカルトの相談事に関しては他言はNG。まぁ…きっくんにバラした私も同罪なのだが、その事を新聞部に口外するのだけはダメだ。
思わず大声を上げた私に、きっくんははっとした様子でまた爆弾発言をする。
「あ、そっか。これ、俺らのヒミツだもんね」
ごめんごめん。
最後のトドメを刺され、ついに私は物事を放棄した。
「もう…もう、いいです」
そう言い残して、私は自分の教室に向かうためにその場を離れ階段をかけ登った。
本当、今すぐ家に帰りたい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 32人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なーや(プロフ) - reoru(テイル)さん» コメントありがとうございます！Kさん推しなんですね…！同士の方とこうして出会えて感激です〜！次回作もぜひお願いします(*^^*) (2021年10月19日 21時) (
レス) id: 8296248943 (このIDを非表示/違反報告)
なーや(プロフ) - 管理人さん» コメントありがとうございます！前作から見て下さってるんですね…！とても嬉しいです！次回作もよろしくお願いします(*^^*) (2021年10月19日 21時) (レス) id: 8296248943 (このIDを非表示/違反報告)
reoru(テイル)(プロフ) - 完結おめでとうございます！推しだったので、死にかけ(尊死)ながら読んでました。次回作も死なないように頑張りますので、体調に気をつけて頑張ってください！ (2021年10月19日 15時) (レス) @page33 id: 4d94c0fd69 (このIDを非表示/違反報告)
管理人(プロフ) - なーやさん完結おめでとうございます！Fさんのから見ていますが、今回のもすごく良かったです！次回作も楽しみにしてます！ (2021年10月19日 7時) (レス) @page33 id: af5b844ff4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
