5 ページ6
.
「それでも一度部活動として申請は通ってるんですよね？オカ研の起源なんて知りませんけど、過去に正式に認められて今現在も活動が続いてるんですから真っ当にオカ研は部活動なんです。どうせ生徒会の一任じゃ廃部なんて出来ないくせに、それじゃ脅しにもなりませんよ」
私の言葉に彼はけらけらと笑った。余裕そうな態度は崩せる訳もなく、彼は一歩私に近づいて顎に手を添えた。
「君はいつも強気だな。これが脅しだと理解できないのを除けば、頭もキレるしとても饒舌で実に好ましい。オカ研が廃部になった時には我が新聞部に引き入れてやろう」
「…来年になれば廃部でも何でもしてください。でも今年は…今年はまだダメです。そうはさせません」
視線が背中に突き刺さる。もちろんここに居る人達のほぼ全員はグルッペンさんの味方だ。私の味方は、今はいない。
坂本さんと西郷さんはオカルト研究部であることを隠している。私も口止めをされているが、理由は教えてくれない。それでも、彼らがいなくてはオカ研は機能しないし、二人がこの部活を大切に思っているのを私は知っている。
彼らが卒業する来年までは、私はこの部活を守らなければならない。一人でも苦ではない。それでも、オカ研はとても居心地がいいのだ。なるべく、廃部は避けたい。
「それに、もしそうなったとしても新聞部なんてモラルの欠けらも無い部活、絶対に入りませんから」
生唾を飲み込んで、彼を真っ直ぐと見つめてそう言い切る。
数秒。彼はそんな私を達観した表情で見ていたが、それから…
「ふっ…よろしい、ならば＿＿＿＿」
「あ、A！おはよぉー！」
そう。救世主はいつも突然、そして必然的に現れる。
声のした方へと顔を向ける。
目を細めたくなる黄金色の太陽が、満面の笑みでこちらに手を振りながら歩いてきた。
私の第六感が、彼も敵であると警鐘を鳴らす。
「…あれ？お取り込みちゅ？」
スーパー陽キャパーリーピーポー、きっくんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 32人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なーや(プロフ) - reoru(テイル)さん» コメントありがとうございます！Kさん推しなんですね…！同士の方とこうして出会えて感激です〜！次回作もぜひお願いします(*^^*) (2021年10月19日 21時) (
レス) id: 8296248943 (このIDを非表示/違反報告)
なーや(プロフ) - 管理人さん» コメントありがとうございます！前作から見て下さってるんですね…！とても嬉しいです！次回作もよろしくお願いします(*^^*) (2021年10月19日 21時) (レス) id: 8296248943 (このIDを非表示/違反報告)
reoru(テイル)(プロフ) - 完結おめでとうございます！推しだったので、死にかけ(尊死)ながら読んでました。次回作も死なないように頑張りますので、体調に気をつけて頑張ってください！ (2021年10月19日 15時) (レス) @page33 id: 4d94c0fd69 (このIDを非表示/違反報告)
管理人(プロフ) - なーやさん完結おめでとうございます！Fさんのから見ていますが、今回のもすごく良かったです！次回作も楽しみにしてます！ (2021年10月19日 7時) (レス) @page33 id: af5b844ff4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
