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首筋をひと舐めされて、それから、間髪入れずに彼の歯が差し込まれる。
「い゛ｯｯ＿＿！！！んん゛、、！」
唐突な痛みに思わず声を上げた私を、彼が背中に回していた手で今度は私の頭を押さえ込んで、自分の肩口に寄せ、口を塞がれる。
FBさんに噛まれた時とは違う。あの時は肉食獣のそれというか、肉をちぎられる勢いかあったが、今はFBさんが狼化した時の歯とは違い、細く鋭い歯が差し込まれた。そしてすぐに歯は抜かれたが、それから遠慮なしに空いた傷口から血が吸われ、さらに早く血を出させるためか、傷口の周りを大きく噛まれて、あまりの痛さに無意識に彼の手を強く握りこんだ。すると、彼もそれに答えるように、私の手を握り返してれた。くれた、なんてこっちはそんなこと頼んでないのだが。
「ん゛んんー…ッ！！」
「っ、は………なんだ、やっぱり美味しいじゃん。あ、ごめんね、苦しいよね」
「ぶはっ…！！はぁっ、、はぁ…」
彼に押さえつけられていた頭が解放されて、色気もくそもない声を出して大きく息を吸う。痛みに耐えるために歯を食いしばりすぎたのか、歯がガタガタ震えた。
「なんか変わった味…なんだこれ、知らない味だ」
そんな嬉しくない感想を言いながら、彼はまた飽きもせず傷口から血を吸い始める。じゅる、と血を吸う音や、ごくり、という彼の喉の音が耳元で聞こえて気が遠くなる。噛み付かれた時の瞬間的な痛みはもうないが、それでもまだジクジクと痛みは引かない。涙で濡れた目がチカチカする。
本当にわたしは吸血鬼になってしまったのだろうか…そんなことをぼんやりした頭で考えていると、ふと違和感に気がついた。
それはまた、彼も同じだったらしく、あれ、と言いながら彼は私の首筋から一度口を離した。
彼は私から少しだけ離れて、おもむろに自分の口の中に指を入れる。
そして、静かに私の方を見て、呟いた。
「＿＿＿…牙が、無くなってる」
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なーや(プロフ) - reoru(テイル)さん» コメントありがとうございます！Kさん推しなんですね…！同士の方とこうして出会えて感激です〜！次回作もぜひお願いします(*^^*) (2021年10月19日 21時) (
レス) id: 8296248943 (このIDを非表示/違反報告)
なーや(プロフ) - 管理人さん» コメントありがとうございます！前作から見て下さってるんですね…！とても嬉しいです！次回作もよろしくお願いします(*^^*) (2021年10月19日 21時) (レス) id: 8296248943 (このIDを非表示/違反報告)
reoru(テイル)(プロフ) - 完結おめでとうございます！推しだったので、死にかけ(尊死)ながら読んでました。次回作も死なないように頑張りますので、体調に気をつけて頑張ってください！ (2021年10月19日 15時) (レス) @page33 id: 4d94c0fd69 (このIDを非表示/違反報告)
管理人(プロフ) - なーやさん完結おめでとうございます！Fさんのから見ていますが、今回のもすごく良かったです！次回作も楽しみにしてます！ (2021年10月19日 7時) (レス) @page33 id: af5b844ff4 (このIDを非表示/違反報告)
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