【厨二】ヴァンパイア復讐記【K】

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パフェを食べ終えて、私は早々にファミレスから離れる。人に迷惑にならない程度の駆け足で、なるべく彼から距離を取ろうと必死に足を動かした。


「このショッピングモール全体、どこに逃げてもいい。3時間俺から逃げられたら大人しく身を引くよ」

「…もし、逃げられなかったら？」

「その時は…＿＿＿＿」


彼の言うゲームとは鬼ごっこだった。
3時間。この広さの場所なら余裕な気もするが、自分からその時間を提示してくるということは、彼にもなにか策があるのだろう。ちなみに、きっくんは30分後に探しに来る。その間、私は隠れても移動してもいいという条件であった。

さてどこへ逃げようか。

本気で逃げるなら女子トイレが鉄則だが、相手は吸血鬼であり、かつ私の命を狙っている。今更そんな場所に逃げようが彼なら躊躇なく入ってきそうでもある。
もう一つは変装して人混みに紛れる。時間もあるし服を一式買い替える手もあるが…彼は血の匂いで私を探り当てたと言っていた。この人の多さなら紛れるかもしれないが、もし彼の近くをすれ違ったらすぐにバレてしまうだろう。

それならやはり、最初から彼と接触する可能性が低い場所を選び、そこで時間までじっとしてるのが最適だ。


今私がいるのは1階で、このショッピングモールは4階まである。まず私は最上階まで逃げることにした。

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