【d!】乙女ゲームにトリップとかそれなんて夢小説？【all】 (ページ8)

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「貴女のことも教えて貰えますか？まだ信用するには情報が少ないので」

キッパリと彼はそう言った。そうだよね、自分のことばかり知られてるなんて不平等だ。

「名前はAAといいます。20歳で、元の世界で大学に通ってました」

「Aさん…こちらの世界と同じなら、大学2年生ですか？」

「そうです。専門とかじゃないので普通の四年制大学に通ってます」

…多分だけど、エーミールは私の素性を聞きつつ、受け答えの反応を見ているんだと思う。嘘をついているわけじゃないから気にしなくてもいいのだが、質問をして詰まったり答えられなかったりしないか見ているのだろう。彼もこう見えて軍の一人なのだから。

「何一つ、嘘はついてませんね？」

「ついてません」

「うーん…貴女の話がもし本当だと仮定しても、私には貴女を解放する決定権がありません。オスマンさんに信じてもらわないと」

「でも、どうすれば…」

「やはり自白剤を飲んだ方がいいです。あれは話を聞き出すためのものなので、体には一切悪影響はありませんし」

「…わかりました」

ここまで話を聞いてくれただけでもありがたい。確かに飲んだ場合でも体異変が起きている描写はなさそうだったし、勇気をだして飲んだ方が良さそうだ。

私が頷くと、彼はオスマンを呼びに独房を出ていった。