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◇..
研究室に到着し、中に入る。
入口から入りすぐ近くの階段を登ると、そこは上から室内を見下ろす形になっていて、四方の上から機械を見ることが出来る。部屋の中心には大きなアクリルガラスで出来た球体の魔力発生機が置かれていた。
その球体の中には鮮やかな液体が入れられていて、そこから眩い光を発しながら気体が生まれている。あれは初期の人工魔力であり、それの発生条件などを記録するため、周囲には研究員兼、生徒らがボードを片手に記録をとっていた。
その様子を上から見ていた彼女が囁くように小さな声で呟く。
「すごい……あのガラス玉からとても大きな魔力を感じる…」
「アレ自体を測定器にかけると数値がおよそ300近くまで上がる。近々、人工魔力を軍事的行為に使用することが決まるらしい。」
「他の国では使われているものなの？」
「いや、恐らくこの国が世界初の軍事魔力になるのだろう。」
そう彼女に説明していると、下にいた低めの身長が特徴の人物が俺に気が付き声をかける。
「グルッペンや！」
俺の名前を呼びながら、その人物は階段を駆け上がり俺たちの元へやってきた。
「あっ、もしかして見学に来てるのってこの方か？」
「ああ。そうだ。
A、こいつはロボロ。俺と同じ科学魔道士をしてる奴だぞ。」
「こんにちは、ロボロさん。私はAと言います。今日は学院を見学させてもらっています。」
「こんにちは、ロボロです。好きに見てってええからな。」
互いに自己紹介をし終えると、ロボロが少し見てほしいものがあると俺を下まで連れていく。その間、Aには上で待っていて貰うことになり、ちょうど研究室に入ってきた他の奴らにAのことを頼むことにした。
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