本 能１２【銀魂】

第３０３話 ページ6

・


治療室を出たあたしは、


あの後


逃げるように


自分の部屋に飛び込んだ


ベットにダイブし、


神楽ちゃんから送られてきた、


定春の抱き枕を


ぎゅーーっと抱きしめる


そうしているだけで、


なぜだか不思議と、


心が落ち着くような気がした


そして


３０分ぐらいそんな風に過ごした後、


部屋を出たあたしは、


治療室に向かって


廊下を歩いていた


すると・・・


・


憐)・・・ってあれ！？


・


辺りを


不審者並にキョロキョロしている憐がいた


A)・・・何してんの。


あたしがそう話しかけると、


憐)A！
まさか俺に、会いに来てくれたのか！？


そう言って


あたしに駆け寄ってきた憐に・・・


A)んなわけあるかっ！


アッパーカット！


・・・もう一度言っておこう。


憐に向かって、


アッパーカット！！


・


A)神恋？
憐、神恋になんかした？


憐)いやいやいやいや！！
してないからっ！
したのは・・・アブト。


・


少しの間


そんな風に言い合っていたが・・・


急に憐が、


憐)そ、そういうAこそ、何してんだよ？
こんなとこで。


真剣な顔で


そんな風に言いだしたもんだから、


あたしは・・・


何て言い返したら分からなくて・・・。


A)治療室にいなくちゃだめなの？


とっさに、


こんな言い方をしてしまった


「ヒドイこと言ったなぁ・・・」


って


また言った後に後悔する


あたしは、いつもそうだ


後から後悔して、


もう取り返しがつかなくなって・・・


また後悔して・・・


その繰り返し。


憐)い、いやっ！
そういうわけじゃ！！


A)・・・あたし、行くね。


そう言ってまた、


逃げるように立ち去った・・・


いや、


立ち去ろうとした・・・ら、


憐)ま、待てっ！！


憐に呼びとめられた。


憐)さっきは、ごめんな。


A)・・・え？


憐)あの時、俺がお前に・・・その・・・////


A)・・・？


憐)き・・・きききき、キス・・・したせいで・・・さ。


A)・・・っ！


憐)俺があんなことしなきゃ、
Aと神威が殺り合うことも、なかったよな・・・。
ごめんっ！！


憐はそう言うと、


あたしに頭を下げた


本当は、


「やめて！頭上げてっ！」


って言いたかった・・・。


でもあたしは・・・


A)そうだよね・・・。
憐があんなことしなきゃ・・・。


・


バカなことを・・・言ってしまった。

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