本 能１２【銀魂】

第３１１話　憐SIDE ページ14

・

憐)・・・もしもし。


美)憐！？


憐)何？


美)聞こえる！？


憐)あぁ、聞こえる！
てか、声でけぇよ！！


電話は、


屯所にいる姉ちゃんからだった


美)なら、よかったぁ・・・。


憐)よくねぇよ！
急に電話かけてきて、何の用だ？


美)ちょっとー！
自分の姉に向かって、その口の訊き方はないんじゃない？


憐)はぁ・・・ったく。
・・・A。俺、ちょっと外出て話してくるわ。


A)う、うん！


俺は隣にいたAにそう言い、


治療室を出た


そして


廊下の壁におっかかりながら


電話の向こうの姉ちゃんに話す


憐)何のご用ですか、お姉さま！


美)そう！それでいい！！


イライラする・・・。


美)あのね・・・大事な話があるんだけど・・・


憐)なんだよ・・・。


美)結婚・・・する気ないよね？


憐)は！？


美)あ、いやいやっ！なんでもないのっ！！
聞いてみただけだからさ、ねっ！？


憐)・・・。


何言い出すかと思えば・・・


その話か。


そろそろ来るんじゃないかとは思ってた


何年か前


もう三十路手前だったにも関わらず


まったく結婚に興味すら示してなかった姉ちゃんに、


見合いの話が舞い込んで・・・


そのまま結婚。


どうやらその見合いは、


俺たちよりもずーっと上司の方が企画したらしい


今度は俺の番・・・ってわけか。


憐)・・・したくねぇっつったら、嘘になる。


美)！？


憐)でも、してぇっつっても嘘になる。


美)・・・。


憐)相手にもよる。


美)そう・・・。


俺がそう言うと、


姉ちゃんは


ゆっくりと話し始めた


美)相手は・・・どっかの星のお姫様みたいね。
きれいな方よ。


憐)どうせAには負けてる。
却下。


美)・・・ちなみに、そのお姫様はこう言ってる。


憐)おい、俺の話聞いて・・・


美)憐が自分と結婚してくれたら、
春雨からは手を退く・・・って。


憐)・・・っ！


その言葉に、


俺の口が止まる


憐)なんだよ、それ・・・。
どういうことだよ。


美)どうやら彼女の住んでる星は、
春雨と対立してるらしいのよ。
こっそり、テロ計画も進めてるとかなんとか・・・。


憐)テロ！？


美)嘘か本当かは分かんないけどね。
あくまで噂だから！


憐)・・・。


美)てかあんた今、春雨にいるんでしょ？
大丈夫なの？


憐)あ、あぁ。大丈夫。


美)・・・そう。
それじゃ、とりあえずこの縁談は断っとくから。


憐)あっ！ちょっと待って！


美)？


憐)俺・・・

第３１２話→←第３１０話

ラッキーアイテム

革ベルト

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す