練習 ページ39
Aside
『師匠、元気でいてくださいね』
「お主もな、定期的に電伝虫で連絡する」
別れを惜しむように、師匠は私の事を抱きしめる
私も師匠と別れるのは寂しかったため、師匠の背中に手をまわして抱きしめ返した
分かれる少し前に、キャプテンがクルーにならないかと師匠の事を誘ったのだが
師匠はそれを断り、次の島で降りる事を決めた
この島にはログの用事はない、食料や生活用品なども十分ある
同じ島に長居していると海軍の通報を受けてしまう可能性があるため
すぐに出航しなければならなかった
「A、船出すよ」
『分かった』
後ろから話しかけたベポについて行き、船内へ入る
多分、もう師匠と会う事はないだろう
船はゆっくり海に沈んでいき、白と青の窓は青一色に染まった
「A」
『何？』
「ロスカさんと別れる事、悲しくない？」
『別に・・・電伝虫で話はできるし、ベポは悲しいの？』
「うん、喋るクマでも優しくしてくれたし、お菓子くれたし」
『そんなんじゃいつか悪い人に連れてかれそうだわ・・・
悲しくないよ、私にはベポたちが居るもん』
「そっか！」
師匠には、ベポたちみたいな仲間は居るのかな
一人になって、寂しくないのかな
そんな事も思って、キャプテンは師匠を仲間に引き入れようとしたのかな
真意は分かならいけど、そんな気がした
“定期的に”じゃなく、毎日連絡入れようかな
「あ、ペンギン」
『どこどこ？』
「台所だよ、シャチと一緒に夜ごはんの仕込みしてる」
『ならそっとしておこうか』
「何で？いつもはシャチが居るにも関わらず邪魔してたじゃん」
『いやぁ〜、今考えると本当に最低な事やってたなぁと思いまして・・・』
いつからあんな性格になった私、普通邪魔なんかしないだろうよ
最初は笑ってたシャチの機嫌が悪くなってきた頃だったからな、海軍が襲ってきたの
相棒を独り占めしてたのに情報収集にも付き合ってくれて・・・
本当に感謝と謝罪の言葉しか出ないわ
「おろ？どしたのお二人さん」
「シャチ、今日の晩御飯教えて！」
「開口一番がそれって・・・お前ちょっと太ったんじゃね？」
「うっ・・・すいません」
「『打たれ弱！！』」
「そんなに知りたいなら手伝えよ、2人で20人分はきついぞ」
「うん！ほらAも！」
『私はいいよ、料理へたくそだし』
「練習あるのみだろ、教えてやるからこっち来いって」
ええ・・・
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黒羽(プロフ) - 星猫さん» ありがとうございます！初めてコメントいただきました、励みになります（＾＾） (2021年9月11日 15時) (
レス) id: 6a93ddb834 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - もう一つのｐｃがしました。初めまして！とっても素敵です！高評価しました！ (2021年9月11日 15時) (レス) id: 7d3fe1e696 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぬこ x他1人 | 作成日時：2021年7月28日 11時
