ネジ ページ33
ローside
「で、こいつの処分はどうする」
「殺す、となるとあの子も交えて話をしなければならぬ、だが今の状態じゃあの・・・」
「おいおい冗談だろ？」
「殺しはしねェ、おれは殺しは好まない・・・医者なんでね」
こいつの処分をどう決めようが、あいつが関わらなければこの問題は解決しない
あいつなしで勝手にこいつの処分も決めるわけにもいかねェ
とりあえず蝶屋の使った睡眠薬で眠らせて、念のために手足も切断しておくか・・・？
『すみません、取り乱しました』
「A！」
「んな！？」
いきなりノックもなしに入ってきたAに驚き、思わず声が漏れ出る
「もういいのか？まだ休んでおくべきでは・・・」
『いえ、ちょっとこの人に伝えたいことがありましてですね？』
「えっ・・・何？待って心の準備できてない待ってA」
『んなもん必要ねェだろ、変態野郎』
その時のAが浮かべた笑顔は見覚えがあった
ある日、クルーの中の一人がAにちょっかいをかけすぎた翌日の事だった
ちょっかいをかけてきたクルーにどぎつい仕返しを仕掛けていた時の、あの顔だ
作り笑いと本当の笑いを足して水で2で割ったような感じ・・・とでも言えばいいか
「言葉が悪いよ、女の子なんだからちゃんとさっきみたいに」
『口調に女も男も関係ねェだろ、おれの事が好きなんだったらこれくらい受け入れろや』
「受け入れたら一緒に居てくれる？」
『んなお前みてェなクソ野郎と一緒に居れるかよ、吐き気するわ』
口調も、雰囲気も、仕草も、全部“ハートの海賊団”に入る前に戻っていた
さっきパニック起こしたときに頭のネジ吹っ飛んだか？
脚を開いて座っているフロードの股の間に足を置き、胸ぐらをつかみ顔をぎりぎりにまで近づける
Aの豹変ぶりに、蝶屋も驚きを隠しきれていない
「大胆だね」
『黙ってろ、んでこれから言う事を素直に聞けクズ』
「何？」
『お前と一緒に居る気はないし、おれにはもうパートナーも居る、さっさと消えろサイコパス』
「何言ってんの、Aがその気じゃなくてもおれはそばに居続けるよ？」
『・・・ッチ』
深いため息を吐きながらフロードから離れ、うつむく
何を言っても無駄なことに腹が立ったんだろう、しょうがない
と、不意にAがフロードに向かって回し蹴りを放った
あまりの衝撃に椅子ごとフロードは倒れ、大きな音が鳴る
「・・・思い切ったな、A」
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黒羽(プロフ) - 星猫さん» ありがとうございます！初めてコメントいただきました、励みになります（＾＾） (2021年9月11日 15時) (
レス) id: 6a93ddb834 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - もう一つのｐｃがしました。初めまして！とっても素敵です！高評価しました！ (2021年9月11日 15時) (レス) id: 7d3fe1e696 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぬこ x他1人 | 作成日時：2021年7月28日 11時
