配管 ページ4
ペンギンside
「お前は行かねェのか、ペンギン」
「まぁ、ちょっと気になる配管があって」
Aがまだ“ハートの海賊団”に入団する前から壊れていた配管が、また壊れてしまった
前々から壊れやすくなっていた所ではあるが、最近、特に壊れやすくなっている
そんな状況にあった数日前、海軍の攻撃をモロに食らった部分でもあった
「・・・じいさんからもらった大切な船だ、大事にしてやらねェとな」
「ですね」
キャプテンが懐かしそうに口に出す
おれは故郷で生きている恩人の事を思い出した
元気でいるだろうか、働かせてもらったあのレストランも繁盛しているだろうか
「戻りたいですか？あの島に」
「馬鹿、まだ見つけるもんを見つけてねェだろうが
そんなんで帰ったら、あのじいさんにガミガミ言われるぞ」
「はは、そうですね」
珍しく、穏やかで優しい表情をキャプテンは見せた
そんなキャプテンに笑いかけて、おれは壊れた配管のもとへ向かう
「やっぱここの繋ぎが緩くなってたか・・・」
配管と配管を繋ぐボルトが緩くなっていた、恐らく、壊れやすくなっていた原因はこれだろう
分かりにくい場所にあるから、見つけるのに時間がかかる所だ
でも、シャチならこんなのすぐに見つけて、持ち前の器用さでぱぱっと治せるだろうに・・・
ああ、あの時おれキレてたから手元とか狂ったのか
「“ROOM”」
瞬間、キャプテンが能力を展開した声が聞こえた
「待ってくれ、危害を加えるつもりはない」
「おれの部下から離れろ」
「全く・・・話を聞いてくれるかい？」
女の声が聞こえた
Aでも、イッカクでもない
嫌な予感がして、すぐさま配管から離れ、武器を取りに自室へ向かった
槍を手に取りキャプテンのもとへ急ぐ
“おれの部下から離れろ”と言っていたのを考えると、クルーの誰かが人質に取られているのかも
そうだとしたら、一刻も早く助けなければ
声の聞こえた船の甲板に出ると、キャプテンが知らない女と向かい合っていた
女の脇にはシャチが抱えられ、そばには申し訳なさそうな顔のAが立っていた
「どういう事だ、A」
「落ち着いてくださいキャプテン、この人は悪い人じゃないですから」
「なら何でシャチは気絶してるんだ！」
「これは・・・その・・・」
「暴れられたのでね、少しだけおとなしくしてもらっただけだよ」
・・・何だこの状況
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黒羽(プロフ) - 星猫さん» ありがとうございます！初めてコメントいただきました、励みになります（＾＾） (2021年9月11日 15時) (
レス) id: 6a93ddb834 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - もう一つのｐｃがしました。初めまして！とっても素敵です！高評価しました！ (2021年9月11日 15時) (レス) id: 7d3fe1e696 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぬこ x他1人 | 作成日時：2021年7月28日 11時
