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oh ページ22

Aside

次の島まで、残り数日

その数日の間に、目的の島から兄が出て行かないかと気がかりだった

それと同時に、違和感もあった

私の故郷から兄がいると思われる島の距離は、はるかに遠い

あの時、奇跡的に生きていたとしても、脱出は不可能に近い

目を抉られていたんだ、何も見えない状況で、島から脱出できるとは思えない

誰か協力者が居たのか?それとも・・・

“もう片方”が生きていたのか?


「Aや」

『師匠』

「ペンギンと仲直りできたのじゃな、偉いぞ」

『いえいえ、師匠が話を聞いてくれたおかげですよ』

「おだてても何も出ぬぞ?」


とか言って、お菓子とか忍ばせてるんだなこれが

師匠、私もう26です、適当に流してください


「そういえば、気になっていた事があるのじゃが」

『はい、何でしょう?』

「なぜペンギンを選んだ?他にもいい男は居るであろう」

『oh・・・』


ダイレクトに聞いてきたなこの人

これイッカクにも聞かれたんだよなぁ・・・その時ははぐらかしたけど
師匠にはぐらかしは効かないんだよな、言うしかないか

・・・恥ずかしいんですけど


「早く応えろ、楽になるぞ」

『どこで覚えたんですかその台詞・・・』

「いいからいいから」

『・・・正直、よく分かりません』

「ふむ?」

『顔でもないし、性格でもない、確かに優しい所とか、目が綺麗とか、それっぽい
 “理由”はありますけど・・・それは“好きな所”であって“好きになった理由”には
 当てはまらないと思うんです、だから分かりません』


人間、“なぜ好きになったのか”と聞かれると、上手く答えられないのが大半だと思う

私だってそうだ、“好きな所”は挙げられるけど、“好きになった理由”は挙げられない


「なるほどな・・・ふふ、Aらしいの」

『自分でもよく分かんないんですけどね』

「ペンギンの方はどうかの?」

『・・・聞かないでくださいよ?』


気になるけども、気になるけども出来れば聞かないでいただきたい

四肢切断→←急



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黒羽(プロフ) - 星猫さん» ありがとうございます!初めてコメントいただきました、励みになります(^^) (2021年9月11日 15時) (レス) id: 6a93ddb834 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - もう一つのpcがしました。初めまして!とっても素敵です!高評価しました! (2021年9月11日 15時) (レス) id: 7d3fe1e696 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぬこ x他1人 | 作成日時:2021年7月28日 11時

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