伝言 ページ14
「そうじゃな、ありがとう、ペンギン」
「いや、礼なんて・・・」
「いや言わせてくれ、おかげで気分が晴れた！
今まで“あの子は私の事を憎んでいるのかもしれない”とも思っていたが
お主の言葉で目が覚めた！ありがとう」
この人こんなキャラだったっけ？
いや、まだ会って一日も経ってないけどそう思う
やっぱりそれくらい、溜め込んでいたのだろうか
Aが自分を憎んでいるかもしれないという不安、恐れ、悲しみ・・・
「そういえばAは？一緒に居るんじゃなかったんですか？」
「あの子なら自室で休んでいるよ、イッカク・・・だったかな？
髪が黒くてピアスをしているおなごと一緒に居る、会いに行くか？」
「いえ、キャプテンから止められてるので・・・」
「そうか、ならあの子から伝言だ」
心臓の動悸が一気に激しくなった
あいつから伝言？伝言って、何だ？
内容は？謝罪？怒り？
「“秘密にしていてごめんなさい”」
「・・・・・・っ！」
師匠の言い方がそうだったわけではない
でも、その一言だけでAがどんな気持ちか伝わった気がする
謝らなきゃいけないのはおれの方だ
Aが謝る必要なんてない
「会えないのなら、何かAに言いたいことはあるか？伝えてやろう」
「いや、言いたいことはありますが・・・自分で伝えます」
「そうか」
ここでこの人に伝言を頼んだらいけない気がした
ちゃんと面と向かって、言わなきゃいけない
頼めばAからおれに対する信頼が崩れてしまう気がした
信頼なんてとっくに崩れてるかもしれないけど
おれの下した答えに、Aの師匠は満足しているように思えた
「これだけ教えてくれ、ペンギン」
「何ですか？」
「もう怒ってはおらぬか？」
「・・・怒ってませんよ、大体悪いのはおれですから」
「分かった・・・さて！そろそろ夕飯の時間ではないか？」
「そうですけど・・・」
ここで一つ疑問が生まれた
「まさか、このまま船に居る気ですか？」
「そうじゃ、虎の坊の許可は取っておるぞ」
「・・・・・・マジで言ってます？」
「何じゃ、何かいけない事が？」
「いや、いけないって訳じゃないんですけど・・・」
何かイッカクが調子乗りそうで怖い
イッカクもイッカクで強いけど、Aはさらに強い
それにAの師匠も追加となると・・・
「・・・あいつらにイッカクの事いじんなよって言っとかないと」
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黒羽(プロフ) - 星猫さん» ありがとうございます！初めてコメントいただきました、励みになります（＾＾） (2021年9月11日 15時) (
レス) id: 6a93ddb834 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - もう一つのｐｃがしました。初めまして！とっても素敵です！高評価しました！ (2021年9月11日 15時) (レス) id: 7d3fe1e696 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぬこ x他1人 | 作成日時：2021年7月28日 11時
