歴史様が参ります！5

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ﾛﾉｳｪ「そこ、危ないぞ」



ドッ



ｵﾁｮ「…ッ 矢？」



バチバチと音を立てた矢がオチョの腹部を貫く
思わず目の前のロミエールに目を向けると



ｵﾁｮ「………ッ！」



愉快そうにこちらを見下ろす姿

その瞳は普通の悪魔とは異なっていた



ﾛﾉｳｪ「早く逃げなくていいのかね？
そろそろ追撃が来るぞ！」



聞くや否や、オチョはその場から脱兎のごとく逃げ出したのだった





ｵﾁｮ「…ッックソが！！！
悪魔学校の飼い犬どもが！！許さない…ッ必ず倍にして返してやるッ！！
クソッ絶対ギッタギタに、んぐ」ｺﾞｯ



血を撒き散らすな、と苛立ったバールがオチョの後頭部を踏みつけ入間とクロニカの情報を促す

するとオチョは音声を録音した機器を差し出す



ｵﾁｮ「いやぁ”幻燈(トラウマ)”をくらって奈落へ落ちてく彼は見ものでしたよぉ
絶望に苦しむ顔が中々…」



そこまで言ったところで背後に現れたキリヲがオチョの首元を掴んで引っ張る

自分の獲物である入間に手を出されたことで怒り浸透のキリヲ



ｷﾘｦ「興味本位で手ぇ出しなや、あの子は…僕の」






入間『僕は人間だから』






ボイスレコーダーから流れた入間の声に言葉を失うキリヲ




ｷﾘｦ「……人間？」


ﾊﾞｰﾙ「やはりそうか
サリバンが人間界に不正渡航したすぐ後に現れた子供……

クロニカとかいう嬢ちゃんが人間だっつーんならもしやと思ったが…面白ぇことするじゃねぇか…」




入間が人間だと知り、自分に喰われる瞬間の絶望の表情を想像して悦に浸るキリヲ


狩りを始めると宣言するバール



そこでふとオチョは思い出す



ｵﾁｮ「そうだ、バール様！こちら…手紙を渡してほしいと…例のクロニカという少女からです」


ﾊﾞｰﾙ「ああ？まさかテメェ…ガキに郵便屋扱いされるどころか、俺の存在を勘付かれたわけじゃねぇだろうな？」


ｵﾁｮ「いっいえ！『そちらのボス』とまでしか言っていなかったのでその心配は無用かと！」



舌打ちしながらバールはクロニカからの手紙を確認する



『どうも、クロニカちゃんです

今回はうちのオロバス・ココがお世話になりました
本題ですが、今回の件やウォルターパークでの件は私の端末のみが把握しています
他悪魔にオチョくんや六指衆のことがバレることはないので安心してご活動を続けてください
あなた方が私達に牙を向けない限り、手荒な真似はしません

P.S キリヲくん身体に気を付けてがんばってね』

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