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ロミエールは思案する
オロバスも厄介な好かれ方をしたものだ
基本的にクロニカはまともな行動を取る
戦闘狂でありながらも、誰彼構わず喧嘩を売るようなことはしない
『気に入らない奴は消す』思考でありながら、サリバンの顔を立てるために貴族会ではウバウを見逃した
だから今回も収穫祭や普段の鍛錬でいう常識的な範囲内でオロバスと戦うんだろうと思っていた
まあその結果が
クロニカの手によってボロボロの姿で転がっているオロバスなのだが
クロニカ「うんスッキリした!頭も冷えた!
ごめんねオロバスくん、八つ当たりなんかで酷い事をしたね」
いつも通りになったクロニカが木に背を預けているオロバスに歩み寄る
オロバスはクロニカに視線をやるが、そこに怯えや恐怖は感じられない
クロニカ「…私のこと、怖い?」
眉を下げ、両手で自分の頬を包み込むクロニカに対して
『オロバス・ココは笑いかけた』
オロバス「…まさか」
クロニカの手に擦り寄った
オロバス「私はむしろ…今歓喜している
これがクロニカさんの愛なんだろう?
今まで嫉妬で君から地に沈められた奴がいないというのなら、それなら、
私が、今はクロニカさんの『1番』ということだ」
ロノウェ「待て待て待ちたまえ!!開けたらいけない扉を開いてないか君は!」
恍惚とした表情を浮かべるオロバスに、ロミエールはこれはいかんと思い流石にツッコむ
ロノウェ「クロニカ!まだ端末契約もしていないのにすでに堕ちかけているぞ!まーた君は誑し込んで!」
クロニカ「失礼だな、純愛だよ」
ロノウェ「そうだろうが!そうだろうけども!
ちょっとこっち来るロノウェ!」
ロミエールによって連行されていくクロニカ
その場にはオロバスだけが残された
オチョ(…今がチャンス!)
これ幸いにとオチョが飛び出してオロバスの記憶消去にかかる
オロバス自身、クロニカの愛に『あてられて』惚けたままだったので消去は滞りなく済み、オチョはそのまま逃げ去って行った
そのタイミングを見計らってクロニカが姿を現す
クロニカ「えーと、オロバスくーん…無事かな?」
オロバス「ん……あ、ああ…?すまない、なんだか記憶が朧げで…」
クロニカ「えっ!私が君をボコボコにしたのも忘れちゃったの!?」
オロバス「いやそこは覚えて…る、んだが…
なんだか君に物凄いことを言った気がする…わ、忘れてくれ…」
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かもしか(プロフ) - メグミさん» おお…!メグミさん、ありがとうございます!励みになります! (12月12日 19時) (レス) id: 52cf4bd518 (このIDを非表示/違反報告)
メグミ - 面白過ぎて一気見て来ました!更新をのんびり気ままに待ってます! (12月11日 18時) (レス) @page19 id: eda99f50ca (このIDを非表示/違反報告)
かもしか(プロフ) - ユノンさん» ユノンさん、ありがとうございます〜!のんびりやっていこうと思います! (11月26日 14時) (レス) id: 52cf4bd518 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 更新はゆっくりでいいですよ。 (11月20日 15時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かもしか | 作成日時:2023年11月5日 15時