＊25 気持ち悪い ページ26
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織山「あの、最後の井上さんに声かけるシーンあるじゃないですか、そこもっt…」
真凛「いやだなぁー、まりんでいいよ〜」
織山「あ、はい。まりんに声かけるシーンもっと不思議そうに振り向いて！そうしたらAの演技がいい感じに作用しだすから！」
真凛「なにそれー、真凛の演技が下手ってことー？」
織山「あぁいや、そうじゃなくて」
最後、織山君…真凛ちゃんとキスするんだ…。
真凛ちゃんの方に行った織山君をじっとみる。
遠いから何言ってるから分からいけど、多分最後のシーンの打ち合わせだろう。
真凛ちゃんが"しゃがんで"というように手で合図をし、織山君の耳元に内緒話をするような仕草をする。
真凛「最後のキスシーンあるじゃん？」
織山「うん」
真凛「真凛、キスシーンしたことないから分かんなくって、織山君が良かったら当日のリハーサルから当ててもらっていい？なるべく早く覚えるから！」
織山「うん分かった」
真凛「あ、ていうかAちゃんも演技流石だよね！真凛も演技の勉強がんばらなきゃ！」
織山「あいつ、相当気合入ってるしね(笑)俺も負けてらんないわー」
『……』
………近くない？
そんなに近距離で話さないといけない内容なの？
織山君女性とあんまり絡まない人なのに、なんで真凛ちゃんにはそんな嬉しそうな笑顔見せてるの？
楽しそうにおしゃべりしている2人を見て、なんだかよく分からないモヤモヤしたものが胸に溜まっていく。
……………なんだこれ、気持ち悪い。
監督「Aー、ここのシーンなんだけど…A？」
『……』
監督「Aどうした……って、え、ちょ」
監督の呼び掛けには答えずにスタスタ織山君の方へ歩く。
真凛ちゃんが織山君の肩に手を置いた瞬間、またさっきのモヤモヤがどっと襲ってくる。
気持ち悪い。
やだ、やめて。
織山君に触んないで。
織山「いやでも、そうゆう所はかわいいんだけど…ぅお！！」
真凛「きゃっ…」
胸のモヤモヤが気持ち悪くてしょうがなくて、織山君の肩とそこに置いてあった真凛ちゃんの手を掴んで反対方向にグイッと引き離した。
『……』
織山「え、あのー………A？どうした？」
『…………えっ？』
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作者名：にしか | 作成日時：2023年1月3日 13時
