心きらめくような (ページ24)

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＊23 舞台ページ24

＊(※一部設定を変更させて頂きました。)

『大丈夫！ホラ！！』

『さぁ、手を取って、一緒に行こう！』

織山(国は敗れ、家族も亡くし、生きる意味を無くした僕を、ずっとひとりぼっちだった彼女は言った。)

織山(きっと彼女も怖いのに、今、この都市の中で生きているのは僕たちだけなのに、彼女の目は強く生きていた)

織山(差し伸べられた手を取り、臆病な自分だけを置いて、僕は彼女と踏み出すことを決意した。)

織山「君は強いね」

『君がいるから』

織山「今度は僕が守るから」

『ありがとう、"ハル"』

織山「もう負けないよ"リク"」

織山(この最悪な世界を2人で歩んでいこうと心に決めたはずなのに……2ヶ月後、リクは死んだ。)

織山「いやだ！リク！リク！！行かないでよ！僕を置いていかないで！！…生きてよ！おねがい…っ、」

『ご、めん、ね……思ったよりも、はやかった…。黙っててごめんね、私、最初から永くないんだ…っ』

織山「…っ！、イヤだ、」

『1人にして、ごめんね…、』

『ハル、こっち向いて』

織山「…っ、」

織山(彼女は僕の頬に手を当てて、優しく笑った)

『愛してる』

『私と、一緒にいてくれて…ありがとう』

織山「っ！…こっちこそ、僕に手を差し伸べてくれてありがとう！…ありがとうっ…」

『…っ、』

織山(溢れた彼女の涙を指で拭った)

織山「リク、大好きだよっ、……愛してる」

織山「絶対忘れない！…っ、生まれ変わってもまた君を探す！」

『…っ、ありがと、う…まってる…』

織山「ぅぅｯｸﾞ、…うぁぁあああ！！！！！」

．

監督「はいお疲れ〜、いやー、良かったよ！」

私・織山「『ありがとうございまーす！』」

稽古の域超えてるね(笑)と言って今日の舞台稽古は終わった。

まさか、織山君とまた舞台に出ることになるとは…

この話は人気小説「この世界に生きた君へ」

通称"せかきみ"を舞台にしたものだ。

『凄いねこれ、めちゃくちゃ泣ける！』

織山「んね。」

織山「あ、てかやっぱり演技だけは上手いね」

『だけってなに！？だけって！』

織山「演技だけは負けるわー」

『だからだけって何！？』

数年ぶりの共演、確かに"演技"だけは負けたくない自分がいる。小さい頃から身につけたこの技術！役者として負けたくない。

絶対いい舞台にしてみせる！！！！