Baby's Breath. vol.2 (ページ47)

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#12-1 DH ページ47

9月1日。

今日は大切な親友の20回目の誕生日だ。

撮影の空き時間に、ユナに誘われて、少しだけ二人で街に出た。

チェ・ミヌの一件以来、ユナは人の視線が気になるようで、あまり外出したがらなくなった。
特にカメラのレンズを向けられると、少しだけ体を強張らせる。
ユナは何も言わないけれど、あの一件がユナの心に傷をつけたのは確実で、その変化に気づくたびダヒョンの心は苦しくなる。

だからこそ、一人で出かけたと聞いた時はすごく驚いたけれど、帰ってきたユナは随分スッキリした顔をしていて。
その表情に安堵しつつも、親友としては悔しい気持ちもあったり。

ONCEがつくってくれたセンイルの広告を写真に撮るユナは、ずっと嬉しそうにはにかんでいて。
その表情をONCEにも見せてあげたくて、「一緒に撮ろうか」と声をかけると、笑顔を見せた。

街中を歩いて気づいたことがあった。
BTSのチョン・ジョングクも、今日が誕生日ということだ。
それから、あちらこちらに飾られた彼のセンイルの広告にユナが目を向けていたことにも。

仕事を終えて宿舎に戻ると、ユナ宛に贈りものが届いていた。
送り主はもちろんユナの従兄弟、SUGAだ。
いそいそと開封をするユナを、ダヒョンも側で見守る。

プレゼントの一つ目は毎年恒例ユナの好物であるフルーツトマトの詰め合わせ。
ちょっとお高いそれが大量に届くと、ユナはしばらくの間だけ、食事制限を緩めて、好きなだけトマトを食べるのだ。

プレゼントの二つ目はシルバーのネックレスだった。
ユナはピアスは開けていない。落としてしまいそうだからとイヤリングもあまり好まない。
その代わりネックレスは好んでつけている。
そしてその大半がSUGAからの贈り物である。
SUGAから新たに贈られたネックレスを早速首につけたユナを見て、またツゥィの瞳孔が開きそうだと苦笑した。

YN「わ、綺麗なアレンジメント」

「ほんとだ。ユナのカラーだね」

頑丈な梱包で包まれていたのは、ユナのメンバーカラーに近い、青を基調としたアレンジメントだった。

ユナがアレンジメントに添えられていた手紙を読んでいる間に、箱を片付けようとしたダヒョンは、箱の底に何かあることに気づいた。

「ユナ、なんかもう一つ入ってるよ。…CD？」

YN「…ん、ほんとだ」

プラスチックケースに入れられたCDの表面にはシンプルに「Count on me」とだけ書かれていた。