Baby's Breath. vol.2 (ページ46)

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JK「僕にとっても大事なお守りなので、残念ながらあげられないんですが…しばらくユナさんに貸します。
あ、元はユナさんのですけど、今は僕のものですから、あげることはできないんですが」

何度も念押しされて、思わずユナは笑ってしまった。

JK「本当は、いつでもユナさんの側にいたいけど、それは難しいので。
…代わりにこのお守りが、ユナさんも、TWICEのみなさんも幸せに過ごせるように守ってくれますようにと思って」

「、いいんですか」

JK「はい。僕は今まで十分にこのお守りに助けられてきたので、今はユナさんの番です」

「ありがとう、ございます」

真新しい革紐がつけられたそれを、ジョングクがユナの首にかける。

あの時と変わらない乳白色の小さな塊。

久しぶりに首に戻ってきた懐かしい重みに、ユナをイルカの耳骨を手に取って、まじまじと眺めた。

JK「…ユナさん」

「、ネ」

不意にジョングクに手を取られて、ユナは顔を上げた。

寝起きのはずなのにクリクリとした瞳も、後頭部についた寝癖も。

ーーーかわいらしいひとだ。

自然とユナの頬が緩む。

そんなユナを見つめる瞳はどこまでも優しくて。

つい視線を逸らしそうになったけれど、また名前を呼ばれて、ユナはそぅっとジョングクを見上げた。

JK「…昨日は、突然すみませんでした。

混乱、しましたよね。

驚かせてしまって、すみませんでした。

昨日言ったこと、あれは全部本当のことです。

僕の気持ちはこれからもずっと変わりません。

…返事は、今すぐにとは言いません。

ただ、これから僕のことを、少しでも意識してくれたら嬉しいです。

僕のことを、少しでも考えてくれたら嬉しいです」

恥ずかしそうに、でも真っ直ぐとユナの瞳を見ながら告げられた言葉にユナの頭の中が真っ白になる。

信じられないぐらい心臓の音がうるさく聞こえて。

ユナは、ただ小さく頷くことで精一杯だった。