Baby's Breath. vol.2 (ページ25)

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#07-1 MN ページ25

初めてのクアラルンプールでの公演。

既に現地入りしていたミナたちに告げられたのは、公演の中止だった。

空港で出迎えてくれたONCEたち。
ステージ上に組み上げられたセット。

それら全てを目の前にして、ミナたちは帰国することを余儀なくされた。

前日の深夜という、公演直前での中止発表だったにも関わらず、帰国時にはたくさんのONCEが空港まで見送りにきてくれて。

申し訳なさと、悔しさと、ONCEの温かさに、メンバー全員、涙が溢れた。

韓国へ帰国して、新しいスケジュールをこなしていても、その喪失感はなかなか消えなくて。

蓄積された疲労感も相まって、メンバー間には暗い雰囲気が漂っていた。

そんな中、少しでも気持ちを上げようと、何か美味しいものでも食べようと提案したのは、ジョンヨンだった。

撮影を終えて宿舎に戻ってから、思い思いにデリバリーのメニューを眺めていると、ユナの姿がリビングに見当たらないことに気づいて、ミナはユナの部屋へ向かった。

今回のアジアツアーで、ユナはメンバーのためにすごく頑張っていた。特に語学面で。

海外公演の際はいつも、ネイティブに英語を操るユナのおかげで、ミナたちは自分たちの要望をスムーズに現地のスタッフに伝えられる。

LIVEの時だけでなく、ホテルでも、食事を摂る際も、ユナはメンバーの様子をしきりに気にかけてくれて、その都度スタッフとの交渉にあたってくれた。

本当は人一倍人見知りなのに、積極的に現地のスタッフとやりとりをするユナに、マンネたちもオンニたちも、頼もしさを感じていた。