#05-1 JK ページ20
JM「ヒョン!これ見てください!」
SG「ボ、ボヤァ?」
撮影の休憩時間中、スマホを見ていたジミンが慌てたように携帯をユンギに差し出した。
そのあまりの勢いに、何事かと全員がジミンに注目する。
ジミンに言われるがままに、ジミンの携帯に視線を落としたユンギが、「ちょっと電話してくる」と弾かれたように立ち上がって、楽屋をでていってしまった。
ジミンの携帯を覗き込んだジョンググは、目を見開いた。
【アーティストの権利侵害行為に関する法的対応について】
そう題された声明文は、ユナが所属するJYPから出されたもので。
ざっと目を通したジョングクは、安堵から思わず溜息を吐いた。
声明文には昨年ネットに掲載された写真が合成写真であること、写真は社内の人間が盗撮し、流出したものであり、すでに犯人は逮捕されており、今後法的措置がとられることが綴られていた。
ーーーよかった。これでユナさんも少しは…
ガチャリと扉が開く音がして、ユンギが戻ってきた。
JM「ヒョン、どうでした?」
SG「繋がんない。仕事中っぽい」
JN「あー…ユナちゃん今ツアー中だったっけ」
SG「8月末までアジアツアーだって、聞いてます」
JN「きっと忙しいんだよ。また折り返しかけてくるさ」
SG「そう、ですね」
喜ばしいことのはずなのに、どこか浮かない表情をしているユンギの様子が気に掛かる。
確かに犯人が捕まったというだけでは、まだ心の底から安心することはできない。
…肝心の、ユナの様子がわからないから。
414人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:kamome | 作成日時:2023年1月16日 17時