Baby's Breath. vol.2 (ページ13)

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#02-2 DH ページ13

SN「ユナ、ユナ、従兄妹さんだよ」

ステージに向かう直前、廊下でBTSのメンバーと鉢合わせた。
サナの言葉にBTSさんの方を見たユナは、パッと顔を輝かせて。唇をもごもごさせる。

本当は今すぐ飛びつきたいのに、人目があるから我慢しているのだ。

そんなユナに気づいたユンギが手招きをした。
さらにはジョンヨンにも軽く肩を押されると、やっと、そろそろとユンギに近づいていく。
ユンギに軽く頭を撫でられるユナは嬉しそうにふにゃりと笑った。

ーーーうん、ツゥィや、その顔は止めようか。BTSさんも驚いてるから。

相変わらずのマンネの様子に苦笑いしていると、スタッフから合図がでて。
いよいよ本番のステージに立つ時間がきた。

円陣を組んで、待機の列に並ぶ。

ふと、背後を振り返って。

ユナがどこかを見つめていることに気づいた。

その視線の先を追って、ダヒョンは目を見開く。

ーーーBTSの、チョン・ジョングク、さんだ。

ユナを真っ直ぐに見つめるその人は顔のあたりに一瞬、両手を翳した。

右手は立てて、左手はお辞儀をするように曲げて。

それを見た瞬間。

ユナが、ふわり、と笑顔を浮かべた。

さっき、ユンギに対して見せていたのとも違う、柔らかい笑み。

ジョングクを見つめるユナの瞳に、今まで見たことがない色を感じ取って。

ダヒョンは、思わずユナの横顔をまじまじと見つめた。