#03-3 JK ページ16
「いいの?」というように戸惑った表情をしたユナに、ジョングクが先に頬張って見せると、ユナも同じように苺を頬張った。
大きな一粒を一度に頬張ったせいで、モゴモゴと少し食べづらそうにしている。
ユナの予想外の豪快さに、ジョングクは思わず笑ってしまう。
咀嚼を終えたユナが、ジョングクを見上げる。
その瞳はきらきらと輝いていて。
口パクで「もう一つ?」と聞くと、もっと目を輝かせた。
可愛らしいその表情に、ジョングクが頬を緩めながらパックに手を伸ばした時。
JN「ヤァー!ジョングガ!苺つまみ食いするなよ!」
「何言ってるんですかヒョン。そんなことしませんよ」
タイミング悪くかけられたジンの言葉に、ジョングクは慌てて冷蔵庫の扉を閉めた。
ちゃっかりもう1粒、苺を手に入れて。
流水で洗ってから、人差し指を唇にあてながらユナに差し出す。
苺を受け取ったユナは果物ナイフでそれを半分に切り分けて。
YN「共犯です」
悪戯げな言葉とともに、ユナが片方の苺をジョングクに差し出した。
キッチンカウンターの影に隠れて、二人で苺を頬張る。
半分になった苺は、今まで食べたどの苺よりも甘くて。
思わずユナの方を見ると、ユナもまたジョングクのことを見ていた。
JN「ジョングガ!まさかほんとに食べてるんじゃないだろうな?!」
ジンがソファーを立つ音がする。
示し合わせたように、ユナとジョングクは顔を見合わせながら、同時に人差し指に唇を当てた。
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作者名:kamome | 作成日時:2023年1月16日 17時