015：一緒に。 ページ16
今、焦凍くんの部屋で、同じ布団に入っています。
特別大きな布団ってわけじゃないから、彼の睡眠を妨げないようになるべく端のほうに寄って必死に寝ようと努力する。
…寝れるわけないわ
「A、そんな端にいたら風邪引くぞ」
「あっ、いや、大丈夫！」
これ以上近付いたらほんとに寝れなくなる…！
「…俺が大丈夫じゃねぇ」
「へ？…うわっ！」
両手で引き寄せられると、後ろから包みこまれるような形になった。
…あれ？
なんだろう、この感じ。
ドキドキはするんだけど、同時にすごく落ち着く。
背中から伝わる体温が、あたたかくて心地良い。
「(体は、覚えてるんだな…)」
早く思い出したい。
思い出して、ちゃんと名前を呼びたい。
今の私にとっては、彼と会ってたった一日。
たった一日なのに、私は彼に惹かれてる。
イケメンだし優しいし私のこと思ってくれてるし。
でも、そういうのじゃなくて。
焦凍くんがいるだけで、あたたかい気持ちになれる。
彼のために頑張りたいって思う。
包み込んでくれるその全てが、愛おしい。
耳元で、規則正しい寝息が聞こえた。
起こさないように体を反転させて、焦凍くんのほうを向く。
寝顔、かわいい…！
安心したように眠るその姿に、私も瞼が重くなってきた。
そっと頬に手を当てる。
きっと、ちゃんと眠れてなかったんだろうな…
「絶対、全部思い出すから…」
眠りへも意識が沈んでいくなか、彼が、微笑んだ気がした。
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更新遅くてごめんなさい！
自分用の小説書いてたらつい夢中になってました……そのうちそれも載せるつもりです。
またちょこちょこ更新していきます！
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作者名：海月 | 作成日時：2017年6月19日 23時
