【名探偵コナン】闇医者女子高生。【逆ハー】

File３５ ページ38

翌日。
まるで昨日の出来事がなかったかのように普通に登校するA。

流石に顔に絆創膏やら貼って行くと怪しまれそうなので、少し残念だが全部べりべりっと剥がして登校してきた。

｢おはよー｣と普通に真冬と朱里に挨拶する。

ごく普通の女子高生だ。それ以外の何者でもない。

Aはあくまでこっちの人間でいたい。ただ、それはやりたくてもできないことなのだ。

一度あっち側に足を踏み入れれば、多分もう一生出れない。
少なくともその履歴だけは確実に残るのだ。

だからこそ、死んでもみんなにはバレたくない。
まだ、こっち側の世界から足を洗いたくない象徴の表れだ。

そんなこんなで時間は残酷にも過ぎていった。

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放課後。
真冬と朱里と別れて１人で歩いていると、｢Aちゃん｣と後ろから声をかけられた。


ぱっと振り向くと安室透がいる。

｢あれ、珍しいですねこっちに来るなんて。｣と聞くと、｢ちょっとした買い出しでね。｣と笑った。

あくまでAの家側に来たのは珍しいという設定なのだ。
誰かに聞き耳を立てられてもいいように、誰かに噂を立てられないように。

自然と２人でAの家に向かい、珍しく玄関から中に入る。



ガサゴソとカバンから鍵を探してガチャリとはめると、ゴッ…と鈍い音が後ろからした。

｢…っこの音は！｣…鈍器で殴られた音と言いかけたが、Aも後頭部に衝撃を与えられる。









最後に見えたのは、倒れた安室の綺麗な横顔。

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