File23 ページ25
ぱくぱくと無心で食べさせていると、いつの間にかお皿の中身は空っぽになっていた。
「食欲もあるし、その傷以外は通常運転だねー。」とお皿をキッチンに返しながら部屋に向かって叫ぶと、返事が返ってこない。
ひょこっと部屋を覗いてみると、すぅ…すぅ…と寝息を立ててぐっすり眠っていた。
「乳幼児か…」と苦笑いしながら赤井を見つめる。
ベッドの上にあった毛布を赤井にそっと掛けて、こっそりとその部屋の扉を閉めた。
やっとこれで今日の仕事は終わりだ。
最近やけに仕事が多いのだ。赤井の様態も気にしていたせいか、疲れがどっと出てしまう。
ふぅ…とひとつため息をついて食卓の椅子に座った。
Aの仕事…つまり闇医者の仕事が沢山あるのは、あまりいいわけではない。
100歩譲って、景気が良くなるということは良いことだろう。
だが、
医者に運ばれてくるという事は、怪我をしているということ。
怪我をしているという事は、どこかでその怪我を負ってしまったということ。
それは誰が見ても「いいこと」ではない。
「1人になると悪いコトばっか考えちゃうなー…」
そう呟くが、もちろん返してくれる人はいない。
はぁ…ともう一度ため息をつき、「買い物行こ…」と椅子から立ち上がると、コンコン…と窓から音がした。
「?!」と驚き、恐る恐る閉めていたカーテンを開けてみる。
そこには葉っぱがあちらこちらについている安室と、抱きかかえられている江戸川の姿があった。
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ベルモット - 読ませて頂きました。文章が細かくて、状況説明や構成が伝わりやすかったですし、好みでしたストーリー性も。闇医者と言う裏の仕事をしている夢主と言う魅力に翻弄されました。 (2019年11月21日 3時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
神怜(プロフ) - み ゅ ー ぽ む 。さん» 返信ありがとうございます。私もただ疑問に思っただけなので大丈夫です!小説とても面白いです。応援してます! (2018年10月9日 0時) (レス) id: 7405f0c154 (このIDを非表示/違反報告)
み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - 神怜さん» 私もそこまで警察等に知識はないのですが、そもそも黒の組織やら薬やらが出てくる時点で原作の方もトンデモ設定なので書かせていただいてます;; もし気に食わなければ、それは申し訳ございません。 (2018年10月8日 2時) (レス) id: 8c1d057699 (このIDを非表示/違反報告)
神怜(プロフ) - 闇医者設定とても好きなんですが、闇医者って普通、警察にバレたらやばいんじゃないでしょうか??(いきなりすみません (2018年10月8日 0時) (レス) id: 7405f0c154 (このIDを非表示/違反報告)
みゅーぽむ(プロフ) - りのすけ。さん» あわわ!そう言っていただけると嬉しいです〜!これからもご愛読よろしくお願いします! (2018年5月9日 10時) (レス) id: 8c1d057699 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みゅーぽむ | 作成日時:2018年4月19日 1時