【実況者】こちら、本拠地です。 (ページ5)

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学校生活には慣れたもんだ。
午前中の四つの授業を終わらせて騒がしい昼休みの教室を離れ、静謐な空気の図書室に行ったり、開放感がありつつ人気のない屋上に行ったりして休んだ後残りの授業をこなす。
実に単調でつまらない。
まぁ、煩い連中と関わるのも嫌だが。
夏の割には太陽の温かみの恩恵を得れない今日のような曇りの日は眠くなる。

「眠い…」

しかしさすがに朝のホームルーム前に寝ると後々担任に呼び出されかねないので隣の奴に話しかける。

「祢糸…今日どうするよ」

勿論学校の人には動画投稿活動をしていることを内緒にしているので小声で話さなければならないが。

「んー？今日はカラオケ行ってー、キャスしてー…動画アップしてー…」

「要するにいつも通りだなわかった」

長くなりかねないので強制的に切る。聞いたのはそっちじゃんと憤慨するが私は知らん。

「そっちはどーするの？一緒に行く？」

「誰がお前と一緒に行くと思う？」

元々何がする度にネットで叩かれるから誰かと一緒に行動することすら怖い。ネットで私だけ叩かれる分には慣れてるからいいけど巻き込みたくはない。
溜息をつき目だけで訴えるとすぐに引き下がってくれる。そこはさすがに長い付き合いだから分かってくれる。

「わかった今度な」

「そんな日は来ないから安心しろ」

そんなやり取りをしているうちにホームルームの時間になった。
さぁ、今日も面倒な時間が始まる。