承認欲求 ページ9
櫻井「おーーす。きたよー」
学園長「授業はどうした櫻井」
櫻井「んー。なんか乗らなかった。」
学園長「そうか。」
櫻井「ん。あとね、今日はスペシャルゲスト。」
A「あの……」
学園長「え、生徒会長までサボってるのかあ。まあ、成績には問題ないけど模範的ではないねぇ。」
A「ごめんなさい……。」
学園長「大方、櫻井に連れてこられたんだろう。ゆっくりしていきなさい。」
櫻井「なんで俺。」
学園長「他に誰がいる」
櫻井「会長だって今日は受ける気しなかったって言ってたよ。」
A「あ！！」
学園長「まあそんな時もあるだろう。2人ともいるんだから仕事でもやってもらおうかな。ちょうど生徒会に回す分がここにあるからね。早めに終わらせてくれたら助かるんでね。」
櫻井「えー、まぁ授業よりましか。はーい。やりまーす。」
A「この量なら直ぐに終わらせます。」
学園長「おや、目の前のことが全てじゃない。」
そう言って学園長は下から資料の束を出てきた。
櫻井「嘘だ……。」
その量は終わらない……。
A「やばいわね。それは1週間分ね。」
学園長「目の前の事だけを信じてはいけない。物事は疑って掛からないと痛い目を見る。例えば君達がこの成績を次も維持できると私は思ってない。疑っていないといけない。生徒でもそれは同じなんだよ。まあ、要は勉強してからここに来なさいってことだね。」
A「肝に銘じておきます。」
学園長「時に、時雨さん。妹さんの成績が非常に危ない今回-1が1個あってね。今、反省文を頼んでいるんだよ。あと1回違反をしたらいくら君の妹でも残念ながら退学だ。」
A「私が聞いた時は赤点はないと言っていましたが。それともう一緒に住んでないので……直接言うことは難しいかと。」
学園長「一緒に住んでない……？なぜ……？」
櫻井「色々あんだよ。会長も。」
学園長「そうか……」
A「すみません」
学園長「いや、いいんだよ。機会があれば言っといてくれたまえ。」
A「承知致しました」
あの子なりの見栄を張った結果だったんだ。
馬鹿な子。なんて……。泥を塗ってるのはどう考えてもあっちなのに。
なぜ私があんな扱いを……？
櫻井「会長。大丈夫大丈夫」
櫻井に抱きしめられ頭を撫でられた
A「ありがとう櫻井」
何故かそれは心地よくずっとして欲しいとまで思ってしまった
学園長「青春ですねぇ。」
そんな学園長の一言は私たちには聞こえなかった
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作者名：るーちゃぴ | 作成日時：2021年11月16日 15時
