箱入り娘は恋をする【ars】【ss】 (ページ19)

今日:5 hit、昨日:8 hit、合計:15,927 hit

自分にもできることページ19

次の日の朝、朝会があるため早めに向かった。
私は目立たないようにしなくてはと思ってファンデーションでも塗ろうかと思ったけど執事達に止められて大袈裟に左頬に湿布、首にも湿布を2枚はられた。
そのおかげで登校する生徒に心配の声をかけられた。
生徒会室へ向かう途中

松本「おはよう会長。首とほっぺ大丈夫？」

純粋な瞳でこちらを見て心配してくる松本に大丈夫よと返しながら相葉もだがこんな子が医者になれるのだろうかと考えてしまった。
よく良く考えれば人が助かる現場でもあるがよく人が亡くなる現場でもある。
私が倒れただけであんなに泣いてた子ができるのだろうか……。

A「昨日は心配かけてごめんなさい」

松本「ううん！元気そうで良かった！早く良くなってね！」

いや、できる。この子の微笑みできっと何人の人も助かるでしょうと確信した。

A「どんな医者になりたいの？」

松本「え！いきなり……うーんでもね昨日被害にあった女子生徒の人と話したの。俺と同い年であんなことになって学校も登校するの怖くなっちゃって……そんな子が何処に行くのかとか保健室の先生と話してたら他にも沢山いるって聞いてこういう子を救いたいなって思っちゃったんだよね。で、調べたら精神科だったの。精神科の病棟の様子とか見たけどほんとに凄かったしやめちゃう人も多いみたいだけどでもねやってみたいなって思ったんだよね。俺が治療して治せる人がいるなら幸せだしもし直せなかったら勉強不足なんだなって思っちゃうけど会長が居るでしょ？」

A「そう……考えてるのね。偉いわ。向いてると思うわよ。精神科。松本は人の心に結構敏感に気づくもの。だから傷つくこともあると思うけど私がいるものね」

松本「でしょ？会長いれば最強なんだから！」

そう言って私たちは生徒会室の中に入っていった。