からかい ページ12
５時間目の間ずっと考えてた。
どうしてここまで櫻井にびっくりしたり振り回されても嫌な気分にならないのか。
考えてても答えは出なかった。
誰かに聞いてみる？
相葉……は多分ダメね。
大野も……なんか違う気がする。
松本は…うーん…どちらかといえばかわいい感じだし……
二宮…うん。二宮にしよう。
なんか言葉で表現してくれそう。このもやもやの名前をちゃんと言ってくれそう。
夜、メールで聞くか。
櫻井「会長？終わったよ授業。いこ？」
A「へ？あ！うん」
櫻井「ふふ、間抜けな声初めて聞いた。可愛いね？へ？って」
バカにされてる。
少し睨むと直ぐに謝ってきた
櫻井「ごめんね？謝るから口とんがらせないで睨まないで？ふふ……会長…可愛いだけだから。」
かわいい？かわいいって何？私が？なんで！？
A「かわいいって何……？私は可愛くない。そう言われてきたもの。」
櫻井「愛しいものを愛でるときにこの言葉は使うんだよ。」
A「使い方は分かってる。使ったこともある。対象には私には相応しくないの。もういいでしょ？行きましょう。今日は大事な仕事があるんだから。」
櫻井「うん。」
遮った。自分がもっと可愛ければ。もっと可愛げがあれば。今1人で住んでるのが虚しくなる。
櫻井「会長いくよ」
手を握って早歩きをしだした。
櫻井「今日は大きな仕事だからね。早く行かなきゃだよ！」
横目で見る櫻井の顔は整っており真面目な表情をしていた。
生徒会室に着いたらすぐに作戦を実行するため私はトランシーバーをもった。
音楽室に行くと女子生徒が待っていた。
女子生徒「会長……。あの……」
A「大丈夫。できるだけ話をしなさい。引き伸ばして。絶対に大丈夫だから。」
そう言って音楽室にある机のひとつの中にトランシーバーを隠し入れた。
A「じゃあもう行くわね。わたしを信じて。大丈夫だから。」
そう言って音楽室の外に出ると高橋先生がいた。
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作者名：るーちゃぴ | 作成日時：2021年11月16日 15時
